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http://atom.kadokawa-ent.jp/

この日の上戸はアルマーニの
ゴージャスなドレス姿で登場
した。

舞台挨拶に登場したアトムとASIMOに会場が沸いた。

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撮影:能登春子/福住佐知子

日本を飛び出し、異国で育った新生アトムが、大切なメッセージを伝えるために世界へ
はばたく。
3DCGになり、少しシャープになったアトム。鮮明で迫力たっぷりの映像の中で描かれる
アトムの素晴らしい活躍は、アトムを愛する人々はもちろん、アトムを知らない子供たち
にもぜひ大きなスクリーンで観て欲しい。

フルCG超大作『ATOM』は、日本、アジア圏での公開を
皮切りに、全米では約 3000スクリーンという超拡大規模
での公開が決定。
ハリウッド版の声優は、テンマ博士にニコラス・ケイジ、アトム
にフレディ・ハイモア、お茶の水博士にビル・ナイ等、豪華な
顔ぶれが集結している。

壇上に、アトムのロボット仲間として、二足歩行ロボット・ASIMOがゲストで登場し、
上戸や役所と握手を交わしたり、観客に丁寧に挨拶したりと、愛らしい姿と高い技
術力で会場を大いに沸かせた。

故・手塚治虫の長男で、本作で監修と宣伝プロデューサーを務めた手塚眞氏は
「本人は違う次元で忙しいので、ここに来られなかったことをお詫びします」とユーモ
アを交えながら亡き父に触れ、「アトムは日本のものだから、他の国で作れるのかと
疑問に思う人もいるかもしれませんが、この映画を見るたびに涙が出そうになります。
手塚の精神、心が感じ取れる映画です」と作品を熱くPRした。

アメリカと香港を拠点にする新進気鋭のアニメスタジオ、イマジ・スタジオが制作した
本作は、設定やキャラクターなどに新しい要素を加え、新生アトムを誕生させた。
「初のワールドプレミアがアトムの生まれ故郷の日本で出来てうれしいです」と興奮
気味に挨拶したデビット・バワーズ監督は、「テンマ博士は、アトムを作る時、自分
の息子の記憶をアトムに植え付けたため、アトムは最初は自分がロボットだと知りま
せん。また、革命家のロボットやトラッシュカン(ゴミ箱)という名のロボット犬が登場
します」と新生アトムの見どころを明かした。

テンマ博士の声を演じた役所広司は「僕はアトムで育ち、風呂に入るといつも
アトムのヘアスタイルでしたね」と笑顔で思い出を披露し、「21世紀になり、こ
の映画が生まれ、手塚さんのメッセージがさらに力強く伝わると思う」と語った。

アトムに抜擢された上戸彩は、ヒーロー役がうれしくて、張り切って引き受けたというが、
「切なくて、悲しいけれど、素敵なハッピーエンドで、とても感動的な物語。だからもし
ストーリーを事前に知っていたら、怖くてできなかったかもしれません。 アトムのファンを
悲しませてはいけないと思い、一生懸命演じました」とコメントした。

日本が世界に誇る手塚治虫の人気
アニメ『鉄腕アトム』をハリウッドが3D
CGアニメ化した話題作『ATOM』の
ワールドプレミアが、10月5日都内
の映画館で行われ、日本語吹替版
で声優を務めた上戸彩、役所広司
がアメリカ、香港のキャストや制作スタ
ッフと共にレッド・カーペットと舞台挨拶
に登壇した。

新宿ピカデリー 他で公開中 

取材:能登春子


[10月10日アップ]

オフィシャルサイト

http://3d-shock.asmik-ace.co.jp/

祝福を受ける前田愛

水野絵梨奈

勝地涼

蓮佛美紗子

前田愛

柳楽優弥

共演者の5人は幼なじみという設定だが、最初はなかなか打ち
とけず、小さな紙の切れはしに質問を書いて、それにお互いが
答えているうちに打ちとけていったそうだ。

ぜひ、劇場で飛び出す恐怖を体験してほしい。
待ち受ける数々の恐怖が観るものを驚愕の渦に巻き込んでいく―。

清水監督は「3Dというものをやってみて、いろんな可能性を感
じましたね」と手ごたえをアピール。

勝地から「突然、ワッ! といって驚かせてみたんですが、反応薄かったですね」と言われた柳楽だが、悲鳴
をあげるシーンでは苦労したそうで、「このシーンは悲鳴よりも震える演技にしたほうがいいのでは……」など
と、悲鳴シーンを避けようと何度も監督にアプローチしたそうだ。
監督は「それでもラストシーンは過呼吸になるぐらいがんばって悲鳴をあげてくれた」と満足げに語った。
柳楽は悲鳴シーンで涙も流したそうだが、それはちょこっとしか写っていないそうなので要チェック。

監督が「日本映画初の実写3D作品ということで、臨場感は大きいと思います。
記憶の迷宮というところで捕らえて作ってみました」と映画をアピール。
勝地の「本当に怖いのは人間だということを分かってもらえれば…」という言葉が
印象に残った。
最後に柳楽が「今日は映画を観に来て、損のない、一生忘れない一日になり
ますよ」とメッセージした。

『戦慄迷宮3D〜』は、富士急ハイランドに実在する
お化け屋敷「戦慄迷宮」を原案に、ホラー映画界の
奇才・清水崇監督がメガホンをとって映画化した新
感覚の体感型スリラー映画。
すでに、全世界50カ国での世界配給が決定している。

この日は、結婚間近の前田愛の独身最後
の舞台挨拶ということで、柳楽と蓮佛から大
きな花束が前田にプレゼントされ、会場から
も拍手が起こり、共演者たちからの祝福の
言葉に前田はしきりにテレていた。
ほかにも大ヒットを祈願して白いダルマに目を
入れる作業や観客と登壇者がそろって3Dメ
ガネを“グラス・オン”する場面も披露し、盛り
だくさんの舞台挨拶となった。

柳楽を除いて、出演者たちはそれぞれに「トイレに行くのも怖かった」とコメントした。
特に勝地は、「僕は怖いのが得意じゃないので、子役の子に怖いだろうから一緒についていってやるよと言って
一緒にトイレに行っていました」と告白。実際に富士急を借り切ってお化け屋敷で撮影をしたために、より恐怖
が増したようだ。
そんな出演者たちを監督は見ていて、「僕は、みていて楽しかったよ」とニンマリ。出演者たちにはわざと怖い思
いをさせていたらしい。

久々の映画出演となった柳楽は、以前よりふっくらした印象で、
客席に向かい「僕だとわかりましたか? 少しふっくらしたのです
が、それは役作りと思っていただければ……」と笑顔で挨拶。

日本映画初のデジタル3D映画『戦慄迷宮
3D THE SHOCK LABYRINTH』の初日
舞台挨拶が新宿の映画館で行われ、
柳楽優弥、蓮佛美紗子、勝地涼、前田愛、
水野絵梨奈、清水崇監督が登壇した。

新宿バルト9 他で10月17日より公開中 

取材・撮影:福住佐知子


[10月18日アップ]

オフィシャルサイト

森田芳光監督最新作映画『わたし出すわ』
の完成披露試写会が都内のホールで行わ
れ、小雪、黒谷友香、小池栄子、小澤征
悦、井坂俊哉、山中崇、森田監督が舞台
挨拶に登壇した。

http://watashi-dasuwa.com/

左から 森田監督、小澤征悦、黒谷友香、小雪、小池栄子井坂俊哉、山中崇

10月31日(土)より 恵比寿ガーデンシネマ他で
全国ロードショー 

森田監督は、「銀行が土地を担保にしか融資しない現状に疑問を感じた。その人が
どんな仕事をしたいか、どういう設備投資をしたいかということを考えず、リスクを軽減し
ようとする経済の在り方が嫌だった。また、他人に何かをすることで人は成長すると思う。
例えば500円の文庫本を買ってあげるだけでも、その人が進化することがある。躊躇
しないで(人のために)出してごらん、という意味も込めた」と制作のきっかけを明かした。

森田監督にとって、『(ハル)』以来13年
ぶりの完全オリジナル作品。
ユニークなタイトルは、「お金を出す」という
意味で、突然、大金を手にした人々の姿
を通し、真の幸せや人間としての生き方に
ついて問いかける―。

玉の輿願望の強い女友達のサキを演
じた黒谷友香は「キャッチーなタイトルな
ので、ぜひ見てほしい」と映画をPRした。

摩耶と意味深な間柄にある満を演じた
小澤征悦は、小雪について「これほどい
つも自然体の人は珍しい。自然に演じ
られて、セリフがセリフでなくなる瞬間が
あった。キャスティングが見事にあたった
と思う」と小雪を称賛した。

友人たちの幸せのために大金を差し出す謎の女・摩耶を
演じた小雪は 「芯が強いところは似ているけれど、そんな
に気前よくお金を出すのは難しい」と苦笑しながら、「一言
では説明できないキャラクターですが、摩耶の根底には愛
があります。お金を出すという行為で人が幸せになったり、
立ち止まってみる指針になったり、いろんなメッセージが感
じられると思います」と語った。

本作で映画単独初主演を務めた小雪がミステリアスな
摩耶を好演。仲村トオル、永島敏行、袴田吉彦、
北川景子等、豪華な顔触れがユニークな役柄で脇を
固めている。

摩耶はなぜ人々に大金を与えるのか、その大金はどうやって
手に入れたのか、人は大金をもらったらどうなるのか。ミステリ
アスな展開とユーモアの中にもペーソスを交えた人間描写で、
シュールな森田ワールドにぐいぐい引き込まれる。自分ならど
うするか、思わず考えさせられてしまう。
人とお金との関係について真っ向から捉えた意欲作だ。

映画にちなみ“もし大金を貰えたら”という質問に、
「一つのことしかできない。不器用ですから…」と前置きした
森田監督は「お金に見合うだけの映画を作る」と答え、
小雪は悩んだ末に「人に還元したいです」とクールに答えた。

取材・撮影:能登春子


[10月24日アップ]

オフィシャルサイト

五十嵐は溝端の親友役

最近は子持ちの役が多くなったと
苦笑する高島

美しい景色に癒されたと語る宮崎

すっかり仲良しの
溝端と絢音ちゃん。

《画像クリックで拡大》

左から 香月秀之監督、宮崎美子、五十嵐隼士、溝端淳平、大森絢音、木南晴夏、高島礼子

よさこい祭りでまといを振る溝端は、毎日2〜3時間、最高で5〜6時間猛練習
し、踊りのシーンが終わった後は感動で涙が出たという。新平の親友役の五十嵐
も「心地いいときと嫌なときがありましたねぇ…とにかく練習はいっぱいやりました」
と素直に本音を吐露。
大きなまといをかっこよく振る溝端の勇姿と華麗なる踊りが楽しみな作品だ。

映画は、治療困難な病に侵された少女の願いを叶えるために、解散したよさこい
チームの仲間が再結集し、祭りへ参加するための猛練習を通して友情を再構築
していく感動作だ。
映画は9月22日(火)から10月22日(木)まで高知ロケが行われ、残りの東京
での撮影を経て完成予定だという。

この日一番目立っていたのは 子役・大森
絢音。
「あたし、本当は魚介類があまり食べられ
ないんですが、今回初めて生のかつおに
挑戦したらすっごい美味しかったんです」と
話し、共演陣と会場の笑いを独占していた。

また、溝端は「僕は(主人公の)新平に似ている。
と等身大で演じたことを明かし、夢、友情、恋愛、
命などみんな若いころに経験するいろんなテーマ
が詰まっているので、若い人たちみんなに観てもら
いたい。何か熱い気持ちを思いだしてもらえたら…」
と映画をアピールした。

溝端と木南は初共演で同級生という設定だが、
「4歳上なので、大人になり切れていない僕を
包んでくれた。話がすごく合うので『男だったらい
いのにな』と思う」と語ると、
木南は「溝端さんは人懐こくて子犬のような人。
(よさこいを踊っているときは)すごくかっこよくて、
素直にキュンとできた」とお互いの印象について
笑顔でコメントした。

映画は、プロカメラマンになる夢を抱え上京した寺本新平(溝端)が、故郷・
高知の母(宮崎)が入院したことをきっかけに地元へ戻り、難病に苦しむか
つての恋人・野上香織(木南)の妹・さくら(大森)の夢を叶えるために「よさ
こい祭り」のチームを復活させようと奔走する感動物語。

映画『君が踊る、夏』の製作発表
記者会見が都内ホテルで行われ、
溝端淳平、木南晴夏、五十嵐隼
士、大森絢音、宮崎美子、高島
礼子、香月秀之監督らが登壇した。

2010年 秋に ロードショー 

取材・撮影:福住佐知子


[10月31日アップ]

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会見では、3人の主要キャストが映画をイメージする漢字を発表。
「美」を挙げた北川は、「撮影した庄内地方の桜や山々などの景
色が作品の美しさとマッチしていた。こんな美しい映画は久しぶり」
と笑顔をみせた。

左から 中西監督、國村準、宮尾俊太郎、北川景子、甲本雅裕、市川亀治郎、柄本明

儚い恋と忠義を貫くために命を賭けた女性・以登。「慎ましくも正しく生きる」人々の
姿を伝え続けた藤沢作品の神髄に触れられる美しい日本映画がまた1本登場した。

甲本は自分の役のイメージとして「負」を挙げ
た。「彼は笑っていても、いつも誰よりも“負”
を背負っているのではないか。どんなことがあ
っても背負う覚悟ができる男だと思った」
宮尾は「義」を挙げ、「登場人物はそれぞれ
義を重んじて生きていた。今の日本に無くな
ってきているものだと思う」とコメントした。

初の時代劇で藤沢作品に挑んだ中西監督は、「原作が
素晴らしいのでどうしても撮りたかった。奇をてらわず、余計
な物をそぎおとし、大事な物をきちんと出すようにした」と作
品に込めた思いを語った。

原作にはないキャラクター、永井宗庵を演じた柄本は、「あまり
出演していないので、なぜ僕がここにいるのか分からない」とひょ
うひょうと語り、笑いを誘った。

北川の父役の國村は、北川について、「以登は凛とした
佇まいだが、内に(何か)秘めている女性としての魅力が
ある。北川さんは、撮影が終わると“誰だっけ”と思うほど、
サバサバした女性だが、強さと同時に、ものすごく柔らかく、
女性的な魅力的もあり、以登にぴったりだった」と絶賛した。

初の悪役を演じた市川は、「悪役は良い人がやると(演技が)
良く、悪人が悪役をやると(演技が)悪いというジンクスがあるが、
試写の後、自分の中で良い出来だったので、自分は良い人間
だと安心した(笑)」と語った。

バレエ界で活躍する宮尾は映画初出演。
「現場のスタッフは、皆さん優しくて、協調性もあって、プロの姿勢を
勉強できました。北川さんは気軽に接してくれて心強かったけれど、
殺陣の稽古と本番で、2回面を取られてしまいました(苦笑)」とエピ
ソードを披露した。

以登の許嫁・才輔を演じた甲本は、北川について
「20歳以上も年齢が違い、(結婚するには)犯罪
ですね(笑)。北川さんは、とてもさっぱりしていて、
気持ちの良い女性」と語った。

時代劇初出演の北川は「プレッシャーもありましたが、選んでいただけた
ことを誇りに思って頑張りました」と挨拶。
北川は着物での所作や殺陣の稽古を積み、撮影に臨んだという。
「着物の所作の練習が厳しくて、泣いてしまったこともありましたが、
役と一緒に成長できるのが俳優の魅力なので、所作を身につけ、
古き良き日本の情緒を感じられたことは日本人として貴重な経験
でした…」と撮影を振り返った。

藤沢作品では珍しい女性を主人公にした本作は、江戸時代、罠に落ちて無念の死を遂げた下級武士の
仇討ちに挑むヒロイン、以登の儚い恋と人生を描く―。

藤沢周平の短編時代小説を
映画化した『花のあと』の完成
報告記者会見が、都内のホテ
ルで行われ、
北川景子、甲本雅裕、宮尾
俊太郎、市川亀治郎、柄本
明、國村隼、中西健二監督
が登壇した。

2010年 3月13日より
全国公開 

取材・撮影:能登春子


[11月7日アップ]

http://i-basterds.com/

あご鬚が長く伸びて、まるで山羊さんみたいと女性記者たち。

ヒロインに大抜擢されたメラニー・ロラン

日本の配給会社からキャンペーンを提案されたタランティーノ監督は、
「ぜひやってやろうじゃないかと思いました。もし出たかったらどうぞ出て
ください。後は残った人々で楽しみますから」と余裕たっぷりにコメント
した。

終始ご機嫌だったタランティーノ監督。ピースサイン

《画像クリックで拡大》

写真はジャパンプレミア
 
左から メラニー・ロラン、タランティーノ監督、ジュリー・ドレフュス、ブラッド・ピット

極悪非道のナチスドイツとくせ者だらけのバスターズとの、バイオレンスとスリル溢れる
攻防に、ドイツ軍に恨みを持つショシャナが絡み、物語はあり得ない展開へ―。
誰が泣き、誰が笑うのか。巧みに張られた伏線が見事に結実するラストを観ないで
は帰れない。

本作は、公開初日の11月20日から23日までの4日間限定で「面白さタランかったら全額返金しバスターズ」
という前代未聞のキャンペーンを実施。これは、映画に満足できず、開映後60分以内に劇場を退出した観客
には映画料金を全額返還するという太っ腹な企画である。

『キル・ビル』に続く、タランティーノ作品となったジュリー・ドレフュスは
「ジュリーのために役を書きました。脚本を読んでよかったら出演して
ください」とタランティーノから直々にオファーされたと語り、「タランティ
ーノ・ファミリーです」とピースサインをして笑わせた。

タランティーノが「10年間温めてきた思い入れのあるキャラクター」という
ユダヤ人女性ショシャナを演じたのはフランス人女優メラニー・ロラン。
ハリウッドデビュー作となった本作について、「英語があまり話せないので
ハリウッドはそれほど夢見ていませんでしたが、タランティーノ監督の作品
に出るのは夢でした。世界中で公開され、いろんな方が大好きだと言っ
てくれるのは素晴らしいことです」と笑顔で語った。

ブラッドの魅力を尋ねられたタランティーノが、「本人を目の前
にして言うのは恥ずかしいですが」と前置きすると、ブラッドは照
れたのか「Don't do it, Don't do it(やめてくれ)」とタランティ
ーノに懇願。それでもタランティーノは「スターとしての存在感や
地位、年齢等すべてがブラットのキャリアで最高の時期に一緒
に仕事をすることができて本当に良かった」と思い入れたっぷり
に語った。

ブラッド・ピットは「タランティーノが戦争映画の脚本を書いていると
いう噂を 8年ほど前に聞いた。すでにハリウッドでは神話となってい
た脚本だったが、まさか巡ってくるとは思わなかった。しかし、僕のた
めに書いてくれたことに感動した」と出演の感想を語った。

タランティーノ監督にとって初の戦争映画だが、脚本は 10年くらい
前から書き始められたという。
「2008年頃に真剣に映画化しようと脚本を書き進めるうちにレイ
ン役にはブラッド・ピットしかないと思った。でもブラッドは地球最大の
スターなので、“もしやってもらえなかったら”と心配していた」と監督。

第2次世界大戦下のフランスで、ナチスドイツ軍を撲滅するべく結成された連合軍の特殊部隊、イングロリアス・
バスターズ(名誉なき野郎ども)のぶっ飛びまくりの対ナチ作戦の顛末を描く戦争アクションコメディ。
ブラッド・ピットがナチスが恐れるバスターズを率いる血気盛んなレイン中尉をワイルドかつコミカルに演じている。

ブラッド・ピットを主演に迎えたクエン
ティン・タランティーノ監督の最新作
映画『イングロリアス・バスターズ』の
来日記者会見が、都内のホテルで
行われ、
タランティーノ監督、ブラッド・ピット、
メラニー・ロラン、ジュリー・ドレフュス
が登壇した。

2009年11月20日(金)より
全国ロードショー 

取材・文:能登春子
撮影:宮島一美/福住佐知子


[11月14日アップ]

オフィシャルサイト

今年4月に日本公開され、大ヒットを記録した
『トワイライト〜初恋〜』の続編『ニュームーン/
トワイライト・サーガ』の公開に先駆け、17歳の
美しきヴァンパイア、エドワードを演じ、世界中で
大ブレイクを果たしたロバート・パティンソンが再
来日。
クリス・ワイツ監督とともに記者会見を行った。

http://twilight.kadokawa-ent.jp/newmoon/

左から 加藤ミリア、ロバート・バティンソン、クリス・ワイツ監督

《画像クリックで拡大》

イタリアで大規模ロケを敢行し、ヴァンパイア役に若手演技派女優ダコタ・
ファニングを迎えるなど、スケールアップしたヴァンパイアの世界観やアクショ
ンシーンにも注目。

美しく妖しいヴァンパイア・エドワードに生々しく息を吹き込んだロバート・
パディンソンの迫真の演技が光る。
エドワードは愛するベラを守り切ることができるのか―。
ゾクゾクするほど、甘く危険な愛の世界にどっぷりと浸りたい。

会見には、同作のイメージソング「Destiny」を歌う
加藤ミリアが花束を持って駆け付けた。
「女の子は運命の相手を信じているので、どうしょう
もなく惹かれ合う2人に共感できました。エドワード
とベラのような恋をしてみたいです」と作品の魅力に
ついて語った。

ミュージシャンとしても活躍しているロバートは、前作『トワイライト〜』では楽曲を提供し、
その歌声も披露している。
今後のアーティスト活動については、「特に計画はありませんが、曲作りはいつもしていま
す」とのこと。『ニュームーン〜』への楽曲提供は残念ながらないということだ。

日本の女性にも大人気のロバートは、「日本のCDを送ってくれるファンが多いんです。
日本音楽のコレクションはかなりありますよ」と笑顔で日本のファンとのエピソードを披
露した。

クリス・ワイツ監督はロバートの魅力について、「シャイな
彼を照れさせたいと思ったんだ」と笑いながら前置きし、
「ロバートはとても謙虚でシャイなので、照れかくしで“今
の演技はダメだったよね”と言っていた。でも彼の演技を
見れば入念に考えていることはよくわかる.。彼は人柄も
演技力も本当に素晴らしい」とロバートを称賛した。

愛に一途なエドワードを魅惑的に演じ、世界中の若い
女性たちを虜にしたロバートは、「原作シリーズの中で本
作『ニュームーン』が一番気に入っています。ストーリーに
特別な繋がりを感じ、撮影前から役に入り込めました」
と第2作にかける思いを熱く語った。

ヴァンパイアのエドワードと人間の娘ベラとの禁断の恋を描いた
全4巻からなるベストセラー小説の映画化。
本作では、互いを愛するあまりに別れを選んだエドワードとベラ
の激しくも切ない愛の行方が、恐るべきヴァンパイア一族との
攻防を絡めて、一層ドラマチックに描かれる。

2009年11月28日(土)より
全国ロードショー 

取材・撮影:能登春子


[11月21日アップ]

オフィシャルサイト
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ココ・アヴァン・シャネル
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G.I.ジョー
HACHI/約束の犬
エデンの東
TAJOMARU
引き出しの中のラブレター
ボルト
蟹工船
MW -ムウ-
トランスフォーマー/リベンジ
ガマの油

http://www.disney.co.jp/movies/carl-gsan/

ボブ・ピーターソン監督

ピート・ドクター監督

優しい笑顔が魅力的なボブ・ピーターソン監督

福住佐知子

写真 前列アニマル浜口・初枝夫妻
後列左からロニー・デル・カルメン、ジョナス・リヴェラ、ピート・ドクター、ボブ・ピーターソン

監督・脚本・原案を手掛けたピート・ドクター監督は「ストーリーを構想中に特別な
テーマを思いついたんだ。78歳のカールは冒険していないことを後悔して冒険の旅
に出るのだが、彼にとって一番の冒険は、妻との関係だったことに最後に気づくんだ」
と作品について説明した。

最後に映画の見所を尋ねると、
「この映画は夫婦の愛の物語であると同時に、すごくエモーショナルなたく
さんの感情がつまっているんだ。この作品を観て、日常で見つけるささいな
出来事を冒険として見つめ直してほしい」と語った。声優としても活躍し
ているボブ。今回はしゃべる犬ダグの声で参加しているので注目。

カールじいさんは78歳。将来どんなおじいさんになりたいか尋ねると、
「僕も冒険を追い続けていたいと思うよ。それと、何よりも現役で仕事を
続けていたい。僕は今、48歳なんだけれど4歳の子供がいるんだ。小さ
な息子のおかげで若さを保てていると思うよ」と答え、人懐っこい笑顔を
見せた。

最愛の妻を亡くしたカールじいさんは、妻との約束
を守るために冒険の旅に立つのだが、監督も大切
な人との約束は必ず守ろうとするのだろうか?
「カールじいさんほどの情熱は持てないと思うけれど、
僕はいつもいい父親でありたいと思っている。
子供たちを正しく導くために、いつもいい父親であり
たいと思っているんだ」ときっぱり。

ピート・ドクター監督との仕事配分について尋ねると、「今回はそれぞれが自分の強みというか、
お互いの持ち味を生かして作品にするようにしたんだ。今回、僕はキャラクターを考えたり、セリ
フを考えた。アニメーション部分は、ピートが担当したよ」と説明した。

2009年12月5日(土)より
全国ロードショー 

カラフルな風船を付けた家が空を飛ぶ、という夢あふれる発想が本当に魅力的。
頑固なカールじいさんとラッセル少年との絶妙な掛け合いも楽しい。
スリリングなアクションもあり、夢と興奮、笑いと感動がたっぷり詰まった作品だ。

会見には、テーマの夫婦愛にちなみ、アニマル浜口と初枝夫人がゲストで登場。
アニマル浜口は「亡き妻との約束を果たすために冒険に出るカールの姿を見て、人生は夢、夢があるから
人は生きられると教えられた。人間の原点は夫婦、夫婦が仲良くするから家族はある」と気合を入れて語
り、映画を力強く後押しした。

「78歳のおじいさんになった時、どんな人になっていたいか? 」という質問に
「カールは上に跳ぶが、彼が本当にやらなければいけないのは下に降りてきて、人や
社会とつながること。私はそういうことを知っている老人でいたい」と語ったのはピート。
「78歳まで生きるには、まず運動して痩せないとね(笑)。いつまでも現役で夢を追
い続け、できればピクサーで頑張っていたい。その時に『カールじいさん〜』の続編を
6作か7作目位まで作っていられれば…」とボブは素敵な夢を披露した。

製作のジョナス・リヴェラは、「3Dは新しい技術ではなく、新しい物語を伝える手段。
単に物が飛び出すというものではなく、観客が映画の世界に入り込めるものにした
かった。スクリーンを覗き込むような感覚を味わってほしい」とディズニー・ピクサー初
の3D作品の上映について語った。

共同監督のボブ・ピーターソンは、主人公のカールに
ついて、「お年寄りは面白いキャラクターだと思う。人
生経験が豊富で面白い話の宝庫。人生で苦労を重
ねてきているからこそ、年をとって何でも言える権利を
得るんだ。カールは思っていることを好き放題口に出す
面白いキャラクターだと思うよ」とコメントした。

ストーリー・スーパーバイザーのロニー・デル・カルメンは
「カールの妻への気持ちを描くことが大切だった。子供
だったカールとエリーの出会いから歳を取るまでの人生
を、セリフを使わずに描いた冒頭10分間のシーンは見
どころ。中盤でカールが一人になり、旅の意味を知ると
ころも素晴らしい。旅や世界を知ることで、人はどんな
影響を受けるのか伝えたかった」と映画の見所を熱く語
った。

ディズニー・ピクサーの記念すべき
第10作目は、夫婦愛をテーマに
描いたしたハートフルファンタジー
作品だ。

ディズニー・ピクサーの最新フルCG長編
アニメ『カールじいさんの空飛ぶ家』の来
日記者会見が都内のホテルで行われ、
ピート・ドクター監督、ボブ・ピーターソン
監督らが登壇した。

取材・撮影:能登春子


[11月28日アップ]

オフィシャルサイト

http://capitalism.jp/

ゲストで登場したゆうこりんだが、突撃取材で
知られるムーア監督から質問攻めにあって、
タジタジ。

日本語通訳を挟んだこのスピーチは約20分に渡る熱いものとなったが、その
ためにわずか2問で質問時間が終了してしまうことを知った監督は大慌て。
「質問があまり受けられなくて申し訳ない」と神妙な面持ちで記者団に謝罪
した。

最後に監督は、
「世の中、悲観的な事も多いが、僕は絶対よくなると信じている。常に大きな希望を持って
楽観し、いつの日か私たちが戦争を知らない人間になれることを信じている。もう戦争は欲
しくない」とコメント。
これは、アフガニスタンへの派兵方針に関する米政府の発表を翌日に控え、オバマ大統領
に送ったメッセージである。
常に人々の平和な暮らしのために闘うムーア監督の厳しくも温かい心意気に会場から大き
な拍手が贈られた。

まだまだ話し足りない様子の監督は、花束贈呈ゲストの小倉優子に「今の首相は好きですか」
「あなたはお母さんから10億円もらったことがありますか」などと、ゆうこりんをもたじたじにさせる質
問を次々と投げかけて、大きな笑いを誘った。

アメリカ同様、日本も深刻な経済危機や所得格差が問題になっているが、
監督は「過去20年、保守的な首相が続いたせいで社会的なセーフティネ
ットが崩れてしまった。日本でも教育費や医療保険の経費が削られ、解雇
が恒常化し、若者の教育水準が低くなってきたと聞いている。どうかアメリカ
になりたいという思いは捨てて欲しい。世界中の人々が苦しんでいる理由の
一つはブッシュ政権だ。日本は平和な国で、人々に尊敬の念を感じる素晴
らしい国だと思う。新しい首相の元でかつての日本に戻ってほしい」と持論を
展開。

今やアメリカの社会問題解決の急先鋒となった自身の立場について、
「企業のトップたちはもう私とは話をしたがらない。社会の敵というよう
な言われ方もされるから、決して楽しい仕事ではない。もし人生をや
り直した場合、またこの仕事は選ばないと思う」と意外な苦悩も吐露
したが、「真実を追求する姿勢はアメリカの一般市民に支持されてい
る。映画の冒頭で、ある一家が家を強制退去させられるシーンがあ
るが、あれは家族から撮影テープが送られてきた。自分たちに起きた
ことを世間に知らせるためには、マイケル・ムーアに伝えるのが一番だと
人々が思ってくれるのはありがたい」と語った。

待望の初来日を果たした監督だが、日本の税関で外国人が日本入国
の際に行う指紋捺印を拒否し、別室で足止めされたそうで、「理由もなく
指紋を取るのは間違いだ。自分の権利を守るために立ち上がらければな
らない」と力説しつつも、「指紋を取らないと国外退去だが、国外退去の
際も指紋を取ると説明され、妻はとっくに税関を通っていたので、結局は
指紋捺印に応じた。55歳にもなって初めて指紋を取られるとは…」と驚
きの日本体験を振り返った。

「(金融危機の舞台となった)ニューヨーク証券取引所周辺を、犯罪現場を示す黄色いテープで取り囲むシーン
の撮影は逮捕されるかもしれないと正直、怖かった。実際に警官が近づいてきたけれど、“この中の連中は僕ら
ニューヨークの警官の年金を10億ドル分損したから好きなだけ撮影していい”と言ってくれた」と痛快な撮影秘話
を披露した。

ウォール街を支配する強欲な富裕層が歪めたアメリカ式
金融資本主義を痛烈に批判した映画にちなみ、会見場
には日本の資本主義経済の中枢、東京証券取引所内
のホールが選ばれた。
「会見場を聞いて冗談かと思った。ニューヨーク証券取引
所には立ち入り禁止なのに」と日本の粋な計らいを喜んだ
ムーア監督。

アポなし突撃取材でアメリカの社会問題
を鋭く追及してきたマイケル・ムーア監督が、
新作ドキュメンタリー映画『キャピタリズム
マネーは踊る』の日本公開を前に初来日
を果たし、同作のPR記者会見を行った。

12月5日(土)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて限定公開
2010年1月9日(土)より 全国拡大ロードショー

取材・撮影:能登春子


[12月5日アップ]

オフィシャルサイト

http://www.public-enemy1.com/

(プレミア撮影・宮島一美)

ジャパンプレミアのレッドカーペットに登場したジョニー。ファンに向かって
「僕のボスはきみたちだよ」と嬉しい言葉をプレゼントしてくれた。

ジョニーのおしゃれな
小物使いはマネしたい。

《画像クリックで拡大》

FBIとの銃撃戦では7000発もの実弾が使用され、銃の破片が飛び散り、命の危険さえ
あったと明かしたジョニー。
先日アメリカのピープル誌で「2009年度の最もセクシーな男性」に選ばれた(2度目)。
つめかけた報道陣の多さからも人気の健在振りがうかがえた。

最後にジョニーは日本のファンに向けて
「メリークリスマス!映画を楽しんで。
またすぐに日本に戻ってくるよ」と笑顔でメッセージを贈った。

いつも自分の出演している映画は観ないというジョニーだが、本作の見所を聞かれて、
「難しい質問だな」と答えてから、「僕は映画を観ていないからね(笑)。
でも、とてもいいという評判はたくさん聞いているよ」と笑顔でコメントした。

今回コラボしたマイケル・マン監督については
「強い意志を持ち、すべてに妥協しないパワフルな人物。すばらしい監督だ」と称賛。

撮影を振り返り、
「素晴らしかったのは、実在の現場で撮影ができたこと。刑務所もまだ実在していてデリンジャーが牢獄(ろうごく)の
どこを通って脱獄したかなど、すべて記録に残っていて、実際の場所で事件の現場を再現して作っていく経験が
できた。事実通りの演技をすることはめったにないので、素晴らしい経験ができた現場だった」と語った。

ジョン・デリンジャーについては
「彼は人並みはずれたカリスマを持っていたと思う。
意志が強く、妥協しいところが魅力的だね。
自分の生き方、やり方を貫き通した部分も
尊敬できるね」と語り、
「出身地も近いし、ワイルドで反抗的な部分は、
僕の子ども時代に似ている。
一歩間違えば、僕だって彼と同じ道に行ったかも
しれない。幸い違う方向に行ったけれど。
人を決して傷つけないということを守った彼は、
とても勇気があると思う」と役への思い入れを熱く語り、
「国家権力を相手に、自分の意思を貫き通した
デリンジャーにオマージュを捧げたい」とコメントした。

今回は実在した伝説のギャング、ジョン・デリンジャーを
熱演したジョニー。
「毎回違う役を演じて、それを自分のものに仕上げていく
ということに喜びを感じるんだ」と語った。

タイトルにちなんで「自身にとっての敵は?」と聞かれたジョニーは、
「敵はいないけれど、強いて言えば、自分の中に敵がいるかな。自分の限界を
区切ってしまうこと、妥協してしまうことが自分にとっての恐怖だよ。一番の敵は
自分の中にいるんだ。自分で限界を決めてしまったり、妥協してしまったりしたら
そこで終わりだからね」と語った。

「日本に戻ってこれて嬉しいよ。
でも2年は長過ぎるよ。
いつも歓迎してくれてありがとう」
と笑顔で挨拶。

ジョニーの来日は、
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』以来、
2年ぶり6度目。
本作は、大恐慌時代のアメリカに実在した伝説のアウトロー、
ジョン・デリンジャーと彼の恋人との逃亡劇を描いた
ラブストーリー。

1930年代に実在した銀行強盗の生涯を描いた
マイケル・マン監督の最新映画『パブリック エネミーズ』で、
主演のジョン・デリンジャーを演じたジョニー・デップが
緊急来日し、都内ホテルで記者会見を行った。

12月12日(土)より 全国ロードショー

取材・撮影:福住佐知子


[12月12日アップ]

オフィシャルサイト

夫婦の切なくも温かい愛を描くラブファンタジー
『今度は愛妻家』のトークセッションが都内の
ホテルで開催され、豊川悦司、薬師丸ひろ子、
石橋蓮司、濱田岳、水川あさみ、行定勲監督
が登場した。

http://www.kondoha-aisaika.com/

俊介とさくらの愛はどんな結末を迎えるのか。
驚きのストーリーが導き出すシンプルなメッセージは世代や性別、
既婚・未婚の立場を超えて、誰の胸にも響くことだろう。

主要キャストは、夫婦に加え、俊介の助手・誠と
女優志望の蘭子、俊介の家に出入りするオカマの文ちゃんの5人。

「“飯どうするんだよ”と旦那さんが言うところから
始まり、喧嘩腰でもなく普段の会話ですが、
この日常の何気ない会話が大きな伏線になって
います」。

水川は
「勝手に意識されていたみたいです。メイクさんが
私を直していると、“なんで私は直さないのよ”と
言ってきたりして」と笑いながら応じた。

さらに、「豊川もすごくやりたがっていたみたいです」と石橋が
話すと「むちゃくちゃやりたかった。解き放たれた石橋さんを
毎日見ていて、解き放たれたいと思った」と豊川が答えて
大きな笑いを誘った。

映画で必見なのは、俊介がさくらの頬にスライスした
トマトを張り付けるシーン。
「リハーサルで助監督らが実験したところ、誰の顔にも
トマトが付かなかったのに私の頬にだけトマトがついたん
です」と明かした薬師丸は、「まだみずみずしいってこと
なのかな〜」と茶目っけたっぷりに微笑んだ。

写真左から 前列 薬師丸ひろ子、豊川悦司
後列 行定監督、濱田岳、水川あさみ、石橋蓮司

原作は脚本家・中谷まゆみの人気舞台。
前半と後半でがらりとトーンが変わる構成の妙で評価の高い
舞台劇を見事に映像化した。

また、夫婦愛を持続させる秘訣を訊かれた豊川は、
映画から学んだこととして、「夫婦になっても、記念日などを
作り、恋愛する時間を意図的に作っていくこと。
そうすれば夫婦でいることが楽しくなる。結婚するということは
何十年もかけて恋愛を作ることだと思う」とアドバイスした。

初のオカマ役となった石橋蓮司は、
「薬師丸さんは優しく受け入れてくれましたが、
隣の子は大分ライバル心を持っていたようです」
と蘭子役の水川あさみをチラリ。

ユーモラスだったり、ドラマチックだったり、様々な夫婦のやり取りの中で、
「印象的なのは冒頭の朝ごはんのシーン」と薬師丸。

『GO』『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定監督は、
「40歳を過ぎ、同世代へ向けた映画を作りたかった。でも、
僕が作り続けた青春映画の延長です」とPRした。

40代の夫婦、俊介(豊川悦司)とさくら(薬師丸ひろ子)は結婚10年目。
気立ての良いさくらは俊介を愛しているのに、軽薄で自分本位な俊介はつれない態度ばかり。
そんな気持ちがすれ違う夫婦の日常をコミカルに描きつつ、意外な展開を見せる物語は夫婦の
関係について改めて見直すきっかけを与えてくれる。

2010年1月16日(土)より 全国ロードショー

取材・撮影:能登春子


[12月19日アップ]

オフィシャルサイト

作品の完成披露試写会が都内の
映画館で行われ、
中山美穂、西島秀俊、石田ゆり子、
イ・ジェハン監督が舞台挨拶に登壇
した。

http://sayo-itsu.com/

中山は
「人を愛し続けることがテーマです。この映画を観て、
愛や人生、生きることについてなど、いろんな話を
日本中の人がしてくれたら…」とメッセージを送った。

西島は
「才能のある監督が貪欲にすべてのカットにここまでの(高い)レベルを求めるのか
と驚いた。この映画をスクリーンで観たいという思いで1年近くテンションをキープして
撮影したのはすごい経験だった」と撮影時を振り返り、しみじみと語った。

イ監督からの出演依頼に、
「正直驚きましたが、以前にこの役を演じる機会が失われた時の思いが
よみがえり、素直に演じたいと思いました」と女優復帰を決めた心境を明かした。

「愛と人生」の関係について徹底的に突き詰め、
原作の魅力をしっかりと伝えた本作。
現実離れした不思議な空気感の中で、
美しくも切ないラブストーリーを完成させた
イ・ジェハン監督の手腕が光る。

写真左から イ・ジェハン監督、中山美穂、西島秀俊、石田ゆり子

出会いから25 年後に明かされる三角関係の結末、
「サヨナライツカ」という言葉の意味が深く心に染みる。

イ監督は
「すべてのシーンを丁寧に作りました。細かいところまで
観てください」と作品をPR。

タイ、日本、韓国で撮影は行われたが、
西島は20代と50代を演じ分けるために、監督から13キロ増量した後、
1ヵ月で15キロ減量するという過酷な役作りを求められたという。

石田は
「この物語は2人の素晴らしいラブストーリー。
私はいいんです」と語り、主役の2人を引き立てた。

日本に婚約者(石田)がいながらも、沓子に惹かれる豊を演じた西島は
2人の女優について
「中山さんでなければこの映画は完成していない。自分の事より作品の事だけ
考えて向かっていく人なので、勇気づけられながら撮影できた。
石田さんが現場に来るとホッとした。本人の持っている力が役につながっていると
思う」と語った。

久しぶりに日本のファンの前に登場した沓子役の中山は
「やっと、という感じで映画ができました。今日、お披露目できるのが本当に
うれしくて、この幸せを皆さんにも味わっていただきたいと思います」と挨拶。

中山美穂の女優復帰作として注目される本作は、
1975年のタイ・バンコクで運命的な出会いを果たした男女の
25年に渡る愛を描く壮大なラブストーリー。

結婚後、公の場所から遠ざかって
いた中山美穂が12年ぶりに映画
『サヨナライツカ』で主演を果たした。

2010年1月23日(土)より 全国ロードショー

取材・撮影:能登春子


[12月26日アップ]

オフィシャルサイト

http://wwws.warnerbros.co.jp/wherethewildthingsare/

写真左から ヴィンセント・ランディ、永作博美、マックス・レコーズ、
スパイク・ジョーンズ監督 

また、
「初めての声の出演はとても難しかったです。KWは色っぽかったんです。それを壊さないように表情だけを
頼りにやらせていただきました」と初の声優体験を振り返った。
さらに「老若男女、すべての方に観てほしい。 童話だから優しい話かなと思う方もいるかもしれませんが、
そこはスパイク監督の作品なのでびっくりさせられる」と奥深い作品であることをアピールした。

スパイク・ジョーンズの新境地とも言える名作絵本の実写化。
このファンタジックな作品をぜひ劇場で観てほしい。

最後にマックスは
「僕とスパイクとビンセントの3人がこの映画を観て、それぞれ感じ方や受け止め方が違ったんです。
きっと観る人それぞれが、 この作品を通してユニークな体験ができると思います」とメッセージした。

会見の最後に、女性かいじゅう“KW”の吹き替えを担当した永作博美が大きな花束を持って
ステージに登場。
第一子を妊娠していることを発表したばかりの永作だが、 もともと原作の童話が好きだったそうで
「あの絵本がどんな映画になっているのかドキドキした」と語り、実際に鑑賞して「感動しました! 
3回泣いて、数え切れないくらい笑いました」と作品の感想をのべた。

グラミー賞にノミネートされた実績を持つカレン・オーの音楽を本作に起用したことに
ついて監督は、
「感情の奥行きがほしかった。彼女の音楽は映像と同じようにナイーヴでイノセンス、
9歳を思い出すような映画にしたくて彼女を起用したんだ」と説明した。

マックスは監督について
「撮影現場でも全然厳しくなかったよ。僕にとって監督は年に2回くらいしか会わない、
クレイジーなおじさんといった感じかな」とコメントし、報道陣を笑わせた。
そんなマックスを優しい目で見つめていた監督は
「リアルな演技ができるマックスなしでは、この映画は完成しなかった。感謝しているよ!」
と隣の小さな俳優を称賛した。

監督は
「かいじゅう相手の撮影はとても危険だったよ。言うことをきかないこともあるし、機嫌が
悪くて僕らを食べようとしたこともあったんだ。実際僕は、指を一本食べられちゃったよ」
と指を1本隠して見せながら、ユーモアたっぷりに語った。

本作に登場するかいじゅうたちはCGではなく実際に俳優が中に入って演技をしているの
だが、プロデューサーのランディは、その理由を
「CGにしてしまうと、俳優は見えない物に対して演技をしなくてはいけなくなる。それでは
自然な演技は出来ないし、面と向かってやり合うことでよりリアリティが生まれると思ったん
だ」と語った。

約1000人の候補者の中からオーディションで選ばれたという主演のマックス。
現在 12歳の彼が本作の撮影に参加したのは、 9歳の頃だったという。
「撮影の間は、車に乗ってどこかに行って演じる、ということの繰り返しでした。
(かいじゅうの)着ぐるみを相手に演技するときも特別に何も考えずに、
中に入っている俳優さんと演技をするという気持ちでやりました」と話した。
撮影はオーストラリアで行われたという。

初来日のマックスは
「昨日は少し時間があったので、ジブリ美術館に行き、
すごく楽しみました。日本は建物がカラフルで大きくて
楽しいです」と笑顔で挨拶した。

ジョーンズ監督は
「この映画を携えて日本に来られたのをうれしく思います。(世界公開の)
最終ストップを日本のみなさんに楽しんでほしい」とアピール。

本作は、家族とのいさかいから家を飛び出してしまった、
いたずら好きな主人公マックスの不思議な冒険を描いて
いる。

1963年に出版され、世界で2000万部以上、
日本で100万部以上を売り上げているモーリス・
センダック原作の同名絵本を、奇才スパイク・ジョ
ーンズ(『マルコヴィッチの穴』『アダプテーション』)
が実写映画化した『かいじゅうたちのいるところ』の
記者会見が都内ホテルで行われ、
主演のマックス・レコーズとスパイク・ジョーンズ監
督、プロデューサーのヴィンセント・ランディが出席
した。

1月15日(金)より 丸の内ルーブル 他にて
全国ロードショー

取材・撮影:福住佐知子


[1月9日アップ]

オフィシャルサイト

http://www.parnassus.jp/

ヒースの遺志を継ぎ、撮影途中のヒースの役を3人が演じ分ける
ことで、映画を完成させた。

モデル時代に日本を訪れたことがあるというリリー、
「日本は大好き!」と笑顔を見せた。

豪華なキャストに加え、テリー・ギリアム監督との仕事はかなりプレッシャーだったようだが、
「初めての大役で最初は不安もありましたが、撮影が進むにつれて自信も生まれたのか、
(現場での)居心地が良くなっていきました」と将来の大物女優の顔を覗かせた。

カンヌ映画祭で公開され、絶賛を浴びた本作だがそのときの様子を聞いてみると、
「とても貴重な体験でした…。ヒースをもう一度スクリーンで観ることが出来たという大きな喜びもありましたが、
一度中止になってしまった作品が見事に完成されたことに感動しました」と語った。

悪魔から“不死”を手に入れるために娘を差し出す約束を交わしたパルナサス博士が欲望を映す
鏡の中の幻想世界で悪魔と最後の賭けに出るという奇想天外なストーリーと、驚愕の映像―
テリー・ギリアム監督の手腕が発揮されるめくるめくイマジネーションの世界に注目。
ヒース・レジャーの最後の姿を目に焼き付けてほしい。

本作には人間の欲望を幻想にしてみせる鏡「イマジナリウム」が出てくるのだが、人間の持つ
欲望についてどう思っているかたずねると、
「鏡の中の世界に入っていくと自分の欲望が満たされますが、それは“常に自分の夢を信じて、
夢に向かって何らかの行動を起こせば、それらは実現することが出来るんだよ”というギリアム
監督からのメッセージだと私は捉えています」と答え、「人間の欲望というのは、普遍的なもの。
私が求めているのは、内面的な幸せ。心の底から幸せを感じる状態です」と自身の持つ欲望
について語った。

ストーリー・テラーとして知られるテリー・ギリアム監督については
「この映画の解釈は、観る人の捕らえ方で変化すると思います。
楽しみ方も千差万別ですね。私が重要視しているのは、夢を
持つことの大切さとイマジネーションのパワーです。
この映画では、そういったものが大切なメッセージになっていると
思います」と語った。

ヒースとの思い出をたずねると、
「ヒースは温かい気持ちの持ち主で、人への思いやりにあふれた人でした。
そんなところに私はインスパイアされました」と話したが、「ヒースの死は、私の
人生の中で最も悲しい事件でした」と辛い試練だったことを明かした。
続けて「ヒースが亡くなったことで、スタッフ、キャストが力を合わせてヒースの
ためにも作品を完成させようと努力しました。3人の俳優たちが名乗りを
あげてくれたことは感動的でした。完成したことにも感動していますが、
そのことを誇りにも思っています」とコメントした。

主人公のトニーを演じるヒース・レジャーの急逝(08年)によって、
映画の完成危機に陥っていた本作を救ったのは、ヒースの友人
でもあるジョニー・デップ、コリン・ファレル、ジュード・ロウ。

テリー・ギリアム監督の最新作『Dr.パルナサスの鏡』
は人間の欲望の世界を映し出す鏡の中の世界に
身を投じた青年の冒険を描いたファンタジー。
ヒロインのヴァレンティナを演じたリリー・コールに撮影
秘話を聞いた。

1月23日(土)より TOHOシネマズ有楽座 他にて
全国ロードショー 

取材・撮影: 福住佐知子

[1月16日アップ]


オフィシャルサイト

愚かな弟・鉄郎の生と死を通し、家族の絆と温もりの大切さをしみじみと伝える―。
不器用に生きる人間に優しい光を当てる山田監督の集大成といえる感動作品だ。

http://www.ototo-movie.jp/

蒼井が「鶴瓶さんは亡くなるシーンで、カットがかかっても吉永さんに
もたれたままだった」と茶目っ気たっぷりに現場でのエピソードを明かすと、
鶴瓶は「カットが早かった」と残念そうに語ったので、再び場内は爆笑に
包まれた。

死期が迫る鉄郎を演じるために、鶴瓶は2カ月で15キロもの減量を行った。
吉永は「撮影中、日に日に痩せていく鶴瓶さんが心配で胸が苦しくなるような
思いで演じていた」と話したが、
鶴瓶は「吉永さんは大根スープを作ってくれたり、最後には“もう痩せないで、
私が太るから”と言ってくれた。すごいでしょ。あの吉永小百合がですよ!」と
自慢気に話して、大きな笑いを誘った。

山田洋次監督

写真左から 笑福亭鶴瓶、吉永小百合、蒼井優

『男はつらいよ』シリーズでは兄といもうと、『おとうと』では姉とおとうとの話を描いた山田監督に
関連性を尋ねると
「どんなに幸せな家庭でも、人には言えないような変な人物が遠縁の親戚とかにいたりするものなんですね。
寅さんというのはまさにそういう、『兄です』『甥です』って人に言えないような存在。(寅さんとさくらの)兄と妹、
本作の(吟子と鉄郎の)姉と弟という違いはあるけど、関係性は似ているな、と思いながら作っていました」
と語った。

悪気は無いのに家族に迷惑をかけ、傷つけてしまう。
そこには堅実な姉を持つ鉄郎なりの苦悩があった。
柔和な笑顔に深い孤独を隠す哀しき道化、鉄郎を
笑福亭鶴瓶が熱演。
死期が迫る恐怖の中でも精一杯の強がりを見せる
鉄郎、そして、最後まで鉄郎を優しく包む吟子の姿
に涙が止まらない。

吉永は、“松竹大船調”と呼ばれた昭和の名画を彷彿させる本作について、
「大船は公園のような素敵な撮影所で、スタッフが家族のようでした。そういう素晴らしい環境で
松竹の伝統的な家族の物語が作られてきました。本作が大船撮影所で撮影出来なかったのは
残念でしたが、その思いを山田監督が受け継いでいかれると思います。そういう映画に出演できて
うれしいです」と美しい笑顔で語った。

家族の日常風景を淡々と綴った本作を作るにあたり、山田監督は家族ドラマの
巨匠・小津安二郎監督の作品を見直したという。
「僕が育った松竹の大船撮影所はホームドラマを作る伝統だったと実感した。
ホームドラマの世界を描いた映画を、現代の出演者がよく演じてくれた」と
しみじみと語った。

さらに、
「ラストシーンでは吉永さんから足をさすってもらった」と興奮気味に話した鶴瓶は、
「現場はまるで夢のように楽しかった。吉永さんは家に電話をくれたし、メールも
届いた。それに比べて、蒼井優からは電話もメールも全然ない。この薄情もの!」
と冗談めかして蒼井優を口撃。

常に鉄郎を心配してきた吟子は、あまりにも身勝手
な鉄郎をついに突き放すが、やがて鉄郎が末期がん
に冒され、身寄りのない人々のための民間ホスピスに
収容されていることが分かる…。

いい加減さが目に余る鉄郎について、山田監督は
「鉄郎はどうしようもないダメな男だが、もう一つ高い立場から見れば、
彼もまた迷える羊の1匹であり、救われなければならない人間の1人。
まともな生き方ができないのは決して彼の責任ではない。ひどい事をしても、
ついつい許してしまう人間らしい愛おしさは誰にでもあるはず」とコメントし、
鉄郎役に鶴瓶を起用した理由を、「鉄郎が許されなければならない人間で
あることを表現できる人だから―」と語った。

吉永小百合と笑福亭鶴瓶が姉と弟を演じる注目作。
冒頭の挨拶で「なぜ監督が僕を使ったのか分からない」と笑わせた鶴瓶は、家族に迷惑ばかりかける
ふがいない弟・鉄郎を演じている。
一方、吉永演じる姉・吟子はしっかり者で、夫亡き後、小さな薬局を営みながら、一人娘・小春
(蒼井優)と姑との生活を支え、さらに何かと問題ばかり起こす鉄郎の世話も焼いてきた。

温かくも切ない家族の絆を描く
山田洋次監督の最新作『おとうと』の
記者会見が都内のホテルで行われ、
吉永小百合、笑福亭鶴瓶、蒼井優、
山田洋次監督が登壇した。

1月30日(土)より
全国ロードショー 

取材: 能登春子
撮影:能登春子、福住佐知子

[2010年1月23日アップ]


オフィシャルサイト

『母べえ』に続いて、吉永との共演を
手放しで喜ぶ鶴瓶

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