未来予知で悪と戦う知的なスーパーヒーロー
女性パワーがみなぎる異色のアクション大作
2003年のニューヨーク。
救急救命士をしているキャリー・ウェブ(ダコタ・
ジョンソン)は1人でも多くの命を救うため、日々
奮闘していた。
そんな中、救助活動中に生死をさまよう事故に
巻き込まれたキャリーは、それ以来、デジャブの
ような奇妙な体験をするようになる。
ある日、地下鉄の中で3人の少女たちが黒いマスクの男、エゼキエル・シエム(タハール・ヒル)
に襲われるビジョンを見たキャリーは、とっさに彼女たちを連れて、地下鉄から逃げ出す。
そして、少女たちを安全な場所に送り届けようと決心する。
当然、キャシーの行動が理解できない少女たちは騒ぎ立て、勝手気ままに行動しようとする。
そんな今どきの少女たちを黙らせるのが、未来予知能力を使ったキャリーの知的で華麗な
アクションの数々。
まだスーパーヒーロー的な戦闘能力のないキャリーは、未来予知を元に状況を推理し、
しつこく少女たちを追うエゼキエルの襲来を交わしていく。
女流監督S・J・クラークソンの長編映画監督デビュー作。
超クールな女性たちによる新たなアクション映画シリーズが誕生した。
オフィシャルサイト
https://www.madame-web.jp/
CINEMAライター 能登春子木香圭介/宮島一美/石倉ことこ
シネマプレイスがお届けするおすすめ映画レビューは独自の視点で新作映画をご紹介しています
アクション・エンターテイメント大作『マダム・ウェブ』は、
マーベル初の本格ミステリー・サスペンスとして、
予知能力を持つ謎めいたマダム・ウェブ誕生の秘密を
解き明かす。
マーベル・コミックのアクションヒロイン、マダム・ウェブ
は、未来予知でスパイダーマンを救う重要なキャラクター
として登場する。
掲載リスト
 マダム・ウェブ
 コヴェナント
 ボーはおそれている
 コット、はじまりの夏
 哀れなるものたち
 コンクリートユートピア
 TILL
 ウォンカとチョコレート工場のはじまり
 エクソシスト
 ナポレオン
 法廷遊戯
 正欲
 キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン
アナログ
 BAD LANDS
 GRANTULISMO
 こんにちは、母さん
 ミンナのウタ
 トランスフォーマー
 ヴァチカンのエクソシスト
 マルセル
 小説家の映画
 青いカフタンの仕立て屋
 カード・カウンター
 ウーマン・トーキング
ライター:能登春子
2月23日より全国ロードショー
シネマプレイスはあんか通販とともに、楽しい情報をお届けいたします。


[2月25日アップ]
クモのような特殊能力を持つヴィラン・エゼキエルの動きが人間的で、あまり
強く見えないのが残念だが、マダム・ウェブ誕生に至るアクションシーンは
壮大で、迫力満点だ。
ライター:能登春子
2月23日より全国ロードショー
米兵とアフガン人通訳者の死闘と友情
アフガン戦争が残した問題に鋭く迫る
『ロック、ストックトゥー・スモーキング・バレルズ』
(’98年)、『シャーロック・ホームズ』(’09年)など、
カルト映画からエンターテイメント大作まで、多彩な
ジャンルで豊かな才能を発揮するガイ・リッチー監督が
初めて挑んだ戦争映画。
9.11事件に端を発し、アメリカが「テロとの戦い」の
大義名分のもと、2021年に撤退するまで約20年に渡り
続けたアフガニスタン侵攻を題材に、米軍がアフガンに
残したあまりにも惨い問題を提起するとともに、人間の
良心を喚起させる社会派ヒューマン・サスペンス。
[2月18日アップ]
2018年、妻と共に車の修理会社を営むジョン・キンリー
曹長(ジェイク・ギレンホール)は、アフガニスタンで
タリバンの武器や爆発物の隠し場所を探すという任務に
就く。
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ある夜、1人静かに寝ていたボーの部屋に何者かが「うるさい音を出すな」というメモを何度も
投げ込み、しまいにはドアを激しく叩きつけてきた。
身に覚えのないボーは恐怖を覚えるが、そのせいで翌朝寝坊してしまい、遠方に住む母を
訪ねるための飛行機に乗り遅れてしまう。
ライター:能登春子
1月26日より全国ロードショー
[1月28日アップ]
共同脚本を手がけたリッチー監督は、今なお続くアフガン戦争とアフガン人
通訳者のドキュメンタリーを見て、本作を着想したという。
危険なアフガニスタンで、命をかけて人を助けようとした2人の男たちの姿が
感動を呼ぶが、単にヒロイックなメッセージにとどめていないところがこの映画
の真価である。
製作は奇想天外なSFアクション『エブリシング・
エブリウェア・オール・アット・ワンス』の大成功で、
世界的なヒットメーカーとなったスタジオA24。
まず、古びたアパートでボーに執拗にクレームをつける謎の住人が不気味
過ぎて怖いが、そんなことはささいに思えるほど、この後、次々にボーに
恐ろしい出来事が襲いかかる。
2023年に開催された第72回ベルリン国際映画祭で
グランプリを受賞したアイルランド映画。
その日はボーの母の誕生日。
ボーはすぐに母に電話をかけて謝るが、ボーが来ないことに激怒した母は電話を切ってしまう。
そして、すぐさまかけ直した電話で、ボーは母親が死亡したことを知る…。
孤独な少女の心の成長を見つめる
静かな展開が深い感動を呼ぶ佳作
https://www.flag-pictures.co.jp/caitmovie/
大胆な性描写に果敢に挑戦しただけでなく、ベラの心の成長をしっかりと表現した
エマ・ストーンの役者魂に驚かされる。
監督は『女王陛下のお気に入り』(’18年)で注目を集めた鬼才ヨルゴス・ランティモス。
すると家を失った大勢の近隣の人々がファングン
アパートへ避難しにやってくる。
しかし、マンション内で不法侵入や殺傷事件、放火
などが起こり、危機感を募らせたマンション住人たちは
部外者たちの侵入を阻止することに決定する。
[12月24日アップ]
https://www.searchlightpictures.jp/movies/poorthings
エンドロールでは、アーメッドのように米国への移住ビザを反故にされ、
アフガニスタンに留まる通訳者たちが数万人規模でいるというメッセージが
流れる。
この衝撃的なアフガン戦争の真実をぜひ多くの人に知ってほしいと思う。
日常のささいなことで怖がる男ボー(ホアキン・フェニックス)
は、まるでゾンビのような不審者たちがたむろする治安の
悪い地域のアパートに独りで暮していた。
決してありきたりな枠にはまらない才能が結集した
本作もまた、驚愕のストーリーが展開する。
https://www.grtc-movie.jp/
米軍は現地のアフガン人を通訳者として雇い、通訳者たちは米軍に協力した報酬として米国への
移住ビザが約束されていた。
キンリーは優秀だが、簡単には人の指図は受けないというアーメッド(ダール・サリム)を通訳者に
選ぶ。
[2月11日アップ]
現実か妄想か、はたまた悪夢なのか? 
摩訶不思議なシチュエーションの意味に考えを巡らせているうちに、3時間の長尺は
あっという間にすぎる。
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しかし、アイリーンはコットの髪を櫛で梳かしてあげたり、かわいい洋服を買ってあげたりと、コットに
優しく寄り添う。
また、口下手で不器用なショーンは、大人しいコットの背中を押すような存在となっていくのだ。
自由を求める女性の刺激的な冒険
大胆で挑戦的な映像世界を楽しんで
https://happinet-phantom.com/beau/
口数の少ない3人の素朴な生活はともすれば単調に映る。
驚くほど淡々とした展開なのだが、多くを語らないからこそ、三者三様の心のうちを想像してしまい、
3人のキャラクターにどんどん引き込まれていく。
2023年度の第80回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞
を受賞。
第81回ゴールデングローブ賞では、ミュージカル・コメディ
部門で作品賞と主演女優賞(エマ・ストーン)に輝いた。
今後、発表される米アカデミー賞でも注目の的になるだろう。
大家族の中で居場所を失い、ひっそりと生きてきたコット。
キンセラ夫妻との穏やかな生活がコットをどのように変えるのか。素晴らしいラストシーンに注目だ。
愁いを帯びた表情が印象的なコットを演じたキャサリン・クリンチは映画デビュー
となった本作で、アイルランドのアカデミー賞と言われるIFTA賞(アイリッシュ映画&
テレビアカデミー賞)の主演女優賞を史上最年少の12歳で獲得した、アイルランド
期待の新星である。
大人の体を持ちながら知能は幼児という謎の女性ベラの
奇想天外な冒険は本当にぶっ飛んでいて、好き嫌いや
賛否が分かれるに違いない。
しかし、観たことのない世界を体験できるのが映画の
醍醐味。
刺激的で挑戦的な映像世界をぜひ楽しんでほしい。
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そして、この非常事態を住人一丸となって乗り切るために住民を統率する主導者を選ぶことに
する。
選ばれたのは、無我夢中で放火された一室の消火にあたったヨンタク(イ・ビョンホン)だった。
ライター:能登春子
2023年12月15日より全国ロードショー
「訳が分からない」世界なのに、「続きが知りたい」という欲求を満たしてくれるアリ・アスター
監督の作品は、本当に不思議だけれど、やっぱり最高に面白い!
物語の中心になるのは、コットとキンセラ夫妻との生活。
粗暴な父親に急かされるまま、黙って着いていくコットの
姿は、まるで厄介払いされたかのようだ。
キンセラ家の主人ショーン(アンドリュー・ベネット)と
妻のアイリン(キャリー・クロウリー)とダンとの会話は
ぎこちなく果たしてコットがキンセラ家でうまくやって
いけるのか心配になってくる。
ライター:能登春子
1月26日より全国ロードショー
[1月21日アップ]
アーメッドは一歩も動けないキンリーを手製の木のソリに乗せて引きずって、険しい山中を
歩き続ける。
気の遠くなるような道程には、至る所にタリバンの追手が迫る。
タリバンの脅威をまざまざと見せつけ手に汗握るスリリングな状況が続くが、アーメッドの努力の
甲斐があり2人は米軍に救われる。
サイコホラー映画『ミッドサマー』の独創的すぎる
世界観で、一躍注目を集めたアリ・アスター監督が
脚本も手がけたスリラー映画。
怪優ホアキン・フェニックスが大活躍
謎と危険に満ちた予測不能の不条理スリラー
描かれるのはキンリーとアーメッドによるタリバンとの壮絶な闘い。
キンリーの部隊がタリバンの襲撃に遭い、多くの米兵たちが命を落とす中、2人だけが山中に
逃げ延びるが、やがてキンリーもタリバンに撃たれ瀕死の重傷を負ってしまう。
そんなキンリーをアーメッドが命がけで助けるのだ。
ライター:能登春子
2月16日より全国ロードショー
監督・脚本を手がけたコルム・バレードは本作が長編映画監督デビュー作。
人間の心の機微を描くのがとてもうまく、彼の描く人間ドラマに期待が持てる。
作品への高い評価は、社会にはびこる偏見や既成概念
へのアンチテーゼのような奇妙な物語を、豊かな想像力
を駆使し、大胆かつ圧倒的なビジュアルで描き切ったから
だろう。
クリスを演じたエレン・バースティンが50年ぶりに出演していることもあり、本作は1973年版の
直接の続編と位置づけて製作されている。
監督は『ハロウィン』3部作シリーズのデヴィッド・ゴードン・グリーン。製作は『ゲット・アウト』
(‘17年)、『M3GAN/ミーガン』(’23年)など、ハリウッドのホラー・映画界を牽引する
ブラムハウス。
名匠リドリー・スコット監督の最新作は、〈英雄〉・
ナポレオンの実像に迫る歴史スペクタクル超大作。
『ジョーカー』(’18年)の鬼気迫る演技でオスカー
俳優となったホアキン・フェニックスがナポレオンを
演じ、『グラディエーター』(’00年)以来、23年ぶり
にリドリー・スコット監督とタッグを組む。
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無辜ゲームの考案者で、すでに司法試験に合格した異端の天才・結城馨(北村匠海)、
友人たちから“セイギ”と呼ばれる久我清義(永瀬廉)、セイギの幼なじみの滝本美鈴
(杉咲花)はロースクールの同級生だ。
生き辛い世の中に生きる人々へ
稲垣吾郎と新垣結衣が静かに問いかける
けれど、今の時代、携帯電話を持っていないことは大きな謎と障害になる。
ある木曜日、悟が婚約指輪を持って待つ「ぴあの」にみゆきは現れず、以来連絡が取れなくなって
しまう。
社会の底辺に生きる、“持たざる者”が企てる
リアルでスリリングな、とても怖い犯罪劇
しかし、スコセッシ監督はこの忌まわしい歴史の闇を伝えるために、実際に逮捕された
アーネストを主人公に据え、欲にまみえた白人たちの愚行と裏切りのドラマを見事なまでに
描き出した。
ディカプリオも自らアーネストを演じることを申し出たという。
原作は2017年に出版されたビートたけしの初の
ラブストーリー。
主人公は、手造りの模型や手描きのイラストにこだわる
デザイナー・悟と携帯電話をもたない女性・みゆき。
今の時代では、まさしく“アナログ”な2人の愛の行方が
描かれる。
監督を手がけるのは『ホテルビーナス』(’04年)のタカハタ秀太。
舞台は大阪。
ネリ(安藤サクラ)は特殊詐欺グループの「名簿屋」・高城
(生瀬勝久)の下で、通称・「三塁コーチ」として特殊詐欺
の中心を担っている。
左耳が聴こえないことや、元ヤクザの曼陀羅(宇崎竜童)や
博識ながら受け子として生きる通称・教授(大場泰正)など、
訳ありな貧困層が集うスラム街のアパートに住むネリには、
特殊な事情があるようだ。
[9月9日アップ]
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“一途に人を愛する”という、人の心に寄り添った“アナログ”的な愛し方が心に沁みる。
https://analog-movie.com/
そして、本作の唯一の“毒気”ではなく一番の“お楽しみ”は、何と言ってもヒュー・グラント
演じるウンパルンパ! 
オレンジの小人に扮したヒューはかわいくて、とっても楽しい!
写真家のヴィクター(レスリー・オドム・Jr.)は妊娠中の
妻ソリーン(トレイシー・クレイビス)をハイチ地震で
失ってしまう。
それから13年、ヴィクターは1人娘のアンジェラ
(リディア・ジュエット)を大切に育ててきた。
https://wwws.warnerbros.co.jp/wonka/index.html
科学や文明が発達した現代において、悪魔祓いという古典的なモチーフから恐怖を
感じることは難しいのかもしれない。
1789年フランスで、王妃マリー・アントワネットの処刑が
行われる。
この光景を群衆に混ざり見ていた、コルシカ島出身の
若き軍人・ナポレオン・ボナパルト(ホアキン・フェニックス)
は、その後、フランス革命の混乱を見せるフランスで、
目覚ましい戦術の才能を発揮していく。
ライター:能登春子
11月10日より全国ロードショー
ゆがめられた真実を見抜けるか
若者たちが繰り広げる緻密な法廷ゲーム
数年後、弁護士になったセイギは馨から「久しぶりに無辜ゲームを開催する」という報せを受け、
会場へ向かう。
そこでセイギは血を流して息絶えた馨と、ナイフを持ち血まみれで放心する美鈴を発見する。
無罪を主張する美鈴はセイギに弁護を依頼。セイギは美鈴を救うために奔走する。
原作は『桐島、部活やめるってよ』、直木賞受賞作
『何者』の作家・朝井リョウ。 読後に“価値観を激しく
揺さぶる内容”として話題を呼び、ベストセラーを
記録した小説の映画化である。
11月12日アップ]
バクスターはベラの成長の記録係として、大学の教え子のマックス・マッキャンドレス(ラミー・ユセフ)
を家に招き入れる。
やがてマックスは純粋無垢で自由奔放なベラに惹かれるようになり、バクスターはマックスとベラの
結婚を認める。
ライター:能登春子
極限状態が人をどのように変えるのか
イ・ビョンホン主演のパニックスリラー
救助が見込めない中、住民たちはルールを決めて生活し“ユートピア”を作り上げようとする。
しかし、すべての人が気持ちを同じにすることはやはり難しい。
欲望や保身に走る利己的な人がいれば、部外者でも助けたいと思う心優しい人もいる。
人々のさまざまな思いが交錯し、ユートピアを揺るがす事件に発展する。
食欲や性欲、知識欲など、生きるために必要な欲望を本能のままに追求するベラに対し、
バクスターやダンカンら男性たちにはベラを意のままにしようとする支配欲がみられる。
そんな誤った欲望を持つ、驕り高ぶった男性たちの元から颯爽と飛び立ち、自立していくベラが
痛快だ。
若い夫婦ミンソン(パク・ソジュン)とミョンファ(パク・
ボヨン)は自宅で大災害に見舞われるが、彼らの住む
ファングンアパートだけが奇跡的に崩落を免れる。
オフィシャルサイト
その夏、エメットが休暇で南部ミシシッピ州の親せき宅に滞在することになる。
メイミーはエメットに南部では言動を慎むよう言い聞かせるが、好奇心旺盛なエメットは
ちょっとだけ羽目をはずしてしまう。
そして、白人の怒りをかったエメットは連れ去られ、凄惨なリンチを受け、川で遺体となって
見つかる。
ライター:能登春子
12月8日より全国ロードショー
[12月17日アップ]
欲深い宿屋の主人スクラビット(オリビア・コールマン)に騙され、多額の借金を背負ったウォンカは
宿の地下にあるランドリー工場に閉じ込められ、30年間働かされることになってしまう。
それでも、そこで働く孤児の少女ヌードル(ケイラ・レーン)や個性的な宿の住人たちの協力を得て、
ウォンカはチョコレート店開店の夢をめざす。
[12月3日アップ]
母への愛が原因で、悪魔に憑りつかれてしまった少女たちに対する悪魔祓いの過程が描かれる。
しかし、メイミーは泣き寝入りしなかった。
間違っている社会を正すために、強い決意をもって闘った母親の姿が描かれている。
メイミーの哀しみ、怒り、愛情を渾身の演技で体現したダニエル・デッドワイラーは
高い評価を受け、数々の女優賞を受賞。
監督・脚本はナイジェリア出身の黒人女性監督シノヌエ・チュクウ。
エメットの祖母アルマ役で出演しているウーピー・ゴールドバーグが製作も務めている。
『パディントン』(’14、’17年)シリーズのポール・キング
が監督・脚本を手がけ、今、ハリウッドで大注目の人気
若手俳優ティモシー・シャラメが主人公のウィリー・ウォンカ
を演じた本作は、原作やバートン版に流れる毒気や
シニカルな視点はまったくなく、夢と希望が溢れる、さわやか
な作品に仕上がっている。
人種に限らず、“何か”が違うという理由で、さまざまな場面で起こる差別行為。
負の歴史を克明に描き、差別のある社会の恐ろしさを切々と訴える勇敢な女性たちの声に
ぜひ耳を傾けてほしい。
若き日のウィリー・ウォンカ(ティモシー・シャラメ)は
「いつか世界一のチョコレート店を作る」という亡き母
(サリー・ホーキンス)との夢を抱いて、チョコレートの
町にやってくる。
オフィシャルサイト
ある日、アンジェラは亡き母に会いたいと望み、
親友のキャサリン(オリヴィア・オニール)と共に、
ソリーンの降霊を試みるために森へ向かう。
ところが2人は行方不明になってしまう。
3日後、自宅から50キロメートルも離れた場所で見つかった2人はその間の記憶を失い、
常軌を逸した行動ばかりを取るようになる。
オフィシャルサイト
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軍の総司令官となったナポレオンは2人の子どもを持つ未亡人のジョゼフィーヌ(ヴァネッサ・
カービー)を深く愛するようになり、やがて2人は結婚する。
しかし、奔放なジョゼフィーヌはすぐに他の男と関係を持ち、ナポレオンを苦しめていた。
ミステリー界の新星として注目される作家・五十嵐律人の
本格リーガルサスペンス小説をKing&Princeの
永瀬廉主演で映画化。
若手演技派の杉咲花、歌手・俳優として多彩に活躍する
北村匠海を共演に迎え、弁護士を目指す若者たちの間で
起こった驚くべき殺人事件の謎に迫っていく。
https://www.universalpictures.jp/micro/till
町角でウォンカが売り出したチョコレートは一口食べると、宙を舞ってしまうほどのおいしさで
大評判となる。
しかしウォンカは町を牛耳るチョコレート組合の3人組に目をつけられてしまう。
1955年、アメリカ合衆国北部イリノイ州シカゴで暮らすメイミー(ダニエル・デッドワイラー)は
空軍唯一の黒人女性職員として14歳の息子エメット(ジェイリン・ホール)や、紳士的な恋人
ジーン(ショーン・パトリック・トーマス)とともに穏やかな日々を送っていた。
母の突然の死が信じられないボーは、なんとかして母の元へ向かおうとする。
その謎と危険に満ちた道中がスリリングに描かれる。
ひたすら恐怖の渦に巻き込まれていくボーを、怪優ホアキン・フェニックスが
体当たりで演じている。
1981年、アイルランドの田舎町を舞台に、孤独な9歳の
少女コットのひと夏の出来事が描かれる。
父ダン(マイケル・パトリック)や、妊娠中の母、多くの
姉妹たちに囲まれて暮らすコット(キャサリン・クリンチ)
は物静かな女の子。
両親は赤ちゃんが生まれるまでの間、夏休み中のコットを
遠い親戚夫婦のキンセラ家に預けることにする。
オフィシャルサイト
ロンドンにある天才外科医ゴッドウィン・バクスター(ウィレム・デフォー)の邸宅で、ベラ(エマ・
ストーン)は何不自由なく暮らしていた。
科学と芸術に身を捧げたバクスターの家には、頭が鳥で身体が動物といった、バクスターの
実験により生まれた奇妙な生き物が数多くいた。
そして、ベラもバクスターの実験で生を受けていた。
橋から身投げした女性の身体に、彼女が身ごもっていた赤ちゃんの脳を移植して蘇生されたのだ。
https://klockworx-asia.com/CU/
1月5日より全国ロードショー
[1月7日アップ]
ヨンタクの最初の仕事はマンション前に陣取る部外者たちを追い払うこと。
初めは冴えなかったヨンタクは捨て身の威嚇で見事に部外者たちを追い払い、住民たちの称賛を
集めるようになる。
今もなお社会に影響を与える悲惨な歴史
人種差別と闘った母親の愛と勇気の物語
無残に変わり果てた息子の姿を見たメイミーは、彼の葬儀で驚くべき行動に出る。
1964年の公民権法制定まで、南部で続いていた白人至上主義体制。
黒人に無言の圧をかける白人たちの姿が本当に恐ろしい。
まだ14歳のエメットにどんな恐怖が襲ったのか、考えるだけで胸がつぶれる思いがする。
母親なら、なおのことだろう。
ヒュー・グラントがウンパルンパに!
温かくて、幸せな気分になれるファンタジー映画
ロアルド・ダールの人気児童書『チョコレート工場の
秘密』をティム・バートンが監督し、ジョニー・デップ
主演で映画化したファンタジー映画『チャーリーと
チョコレート工場』(’05年)から18年。
2人の少女を悪魔から救おうとする試みは、ヴィクターに加え、キャサリンの両親、ヴィクターの
隣人でアンジェラが入院する病院の看護師などから広がり、カトリック教会の神父やパブテスト
教会の牧師、ブードゥーのヒーリストなど、4つの異なる宗教と信仰が入り乱れ、大がかりな
ものとなる。
ライター:能登春子
12月1日より全国ロードショー
[11月26日アップ]
ヨーロッパ遠征で勝利を重ね、フランス帝国の皇帝にまで上り詰めたナポレオン。
しかし、ジョゼフィーヌとの生活に満たされない思いを抱えていた。
さらに、1973年版の『エクソシスト』で悪魔に憑りつかれた少女の母、クリス・マクニール
(エレン・バースティン)も駆け付け、恐るべき悪魔と対峙する。
リドリー・スコット監督が描く
愛と戦禍に生きたナポレオン
命の選択をテーマにしたストーリーはスリリングで、特殊メイクを施した少女たちの怪演も
見事。
しかしながら、悪魔祓いの斬新なビジュアルと不気味な旋律の音楽で、観る者を恐怖の
どん底に陥れた1973年版に比べると、インパクトが弱いのは否めない。
カラフルでスイートなお菓子が溢れる、魅惑的なウォンカのチョコレート工場がどうして
生まれたのか? 
完全オリジナルストーリーで、ウォンカの若き日々が描かれる。
しかし、原作の持ち味でもある皮肉屋で風変わりなウォンカが生まれた理由を期待すると
肩透かしをくらう。
ライター:能登春子
12月1日より全国ロードショー
悪魔祓いの儀式がスケールアップ
50年ぶりに蘇った『エクソシスト』新章
甘いお菓子を食べるとハッピーな気分になる。
チョコレートをめぐる大騒動を描いたストーリーは、単純だが何のてらいのない
平和的でハートウォーミングな世界観はとても癒される。
憂鬱な問題があふれる現実から逃れ、マジカルでファンタジックな光景を素直に
楽しみたい。
人生は山あり、谷あり。
良いことばかりじゃないけれど、それでも寄り添ってくれる家族や仲間たちがいたら
幸せに違いないと思わせてくれる。
本作は、世代を超えて人々を笑顔にし、元気づけてくれるだろう。
ラジオのパーソナリティーを務めるGENERATIONSの
メンバー、小森隼は30年前に届いたまま放置されていた
『ミンナのウタ』と書かれたカセットテープを発見する。
収録後、そのカセットテープが気になった小森は
カセットテープを再生する。
以来、何かに怯えるようになった小森がこつ然と姿を
消してしまう。
そうして、ノアとエレーナは地球を守るために戦うトランスフォーマーたちの壮大な戦いに巻き込まれて
いく。
ライター:能登春子
[8月6日アップ]
https://movies.shochiku.co.jp/konnichiha-kasan/
大学生の神戸八重子(東野絢香)はずっと男性が苦手だった。
だが、学園祭の「ダイバーシティフェス」への出演を依頼したダンスサークルに所属する諸橋大也
(佐藤寛太)のひたむきに踊る姿から目が離せなくなる。
一方、クールにダンスの練習に励む大也は人知れぬ悩みを抱えていた。
ディカプリオとデ・ニーロが恐るべき犯罪者に。
アメリカの闇に迫るスコセッシ監督の意欲作
『カジノ』(’95)、『ディパーテッド』(’06)など、数々の
犯罪映画を手がけてきたハリウッドの巨匠マーティン・
スコセッシ監督が、本作ではアメリカの恥ずべき
血塗られた歴史をつまびらかに描き出していく。
それは、20世紀初頭、傲慢な白人たちがネイティブ・
アメリカンであるオセージ族に犯した人種差別と
極悪非道な犯罪の数々だ。
そこでは、やはり不気味なウィリアムを生み出したデ・ニーロの圧倒的な存在感に
うならされる。
上映時間は3時間26分。
全編、殺戮が繰り返される激しい物語だが、徹底的に悪者を描き、悪者へ転じることへの
恐怖をまざまざと見せつけるのは、人が悪の道へそれないための戒めにもなるはずだ。
悟(二宮和也)は自身が店内デザインを手がけた喫茶店
「ぴあの」で、一人で来ていたみゆき(波瑠)とひょんな
ことから意気投合する。
そして、連絡先を交換せずに「毎週木曜日に、『ぴあの』で
会う」という約束を交わす。
清水監督は緩急を織り交ぜた恐怖演出で、終始ドキッとさせられる。
俳優として活躍している白濱や片寄のほかにも、関口メンディーや佐野玲於などが
清水監督の創り出す恐怖の世界の中で、新たな顔を見せている。
GENERATIONSのライブシーンもあり、ファンはとっても楽しめるだろうが、本格派の
ホラー映画としても見応えある。暑い夏、ゾクッとしたい人はぜひ映画館へ!
1994年、ニューヨーク・ブルックリン。
母親と病弱な弟と暮らす元陸軍二等兵の青年ノア
(アンソニー・ラモス)は、ひょんなことからポルシェに
トランスフォームしていたオーボットの戦士“ミラージュ”
と出会う。
オフィシャルサイト
古びた修道院に住み始めた一家は数々の異変に見舞われ、ヘンリーが悪魔に憑りつかれて
しまう。
一家を救うためアモルト神父(ラッセル・クロウ)はローマ教皇から直接依頼を受け、修道院へ
向かう。
ライター:能登春子
6月30日より全国ロードショー
おばあちゃんと2人だけの生活は大変だが、マルセルたちは創意工夫して穏やかに暮らしていた。
そんな時、映像クリエイターのディーンがマルセルたちの家に引っ越してくる。
そして、マルセルの生活を動画にしてYouTubeへの投稿を始める。
すると、おしゃべりでキュートなマルセルの動画は大バズリ。
そこでマルセルは動画で仲間たちの捜索を呼びかけることにする。
[6月25日アップ]
[7月2日アップ]
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一方、熱心な博物館の研究者エレーナ(ドミニク・フィッシュバック)は異星の秘密につながる発見を
したことから、地球破壊を企む宇宙最悪の災い“ユニクロン”から狙われてしまう。
7月14日より全国ロードショー
[7月9日アップ]
https://movies.shochiku.co.jp/minnanouta/
『60ミニッツ』は実在する人気ドキュメンタリー番組で、マルセルも仲間たちと観ていた大好きな
番組という設定。
『60ミニッツ』の実際のアンカー、レスリー・ストールが本人役で出演する遊び心ある展開には、
マルセル、そして観る者にも人生で大切なことを教えてくれる驚きと感動のクライマックスが
待ち受ける。
2人の女性アーティストの友愛と連帯を描いた、
ホン・サンス監督お馴染みの長回し会話劇。
2022年・第72回ベルリン国際映画祭で銀熊賞
(審査員大賞)を受賞した監督27作品目は
モノクロ映画になっている。
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ある日、2人は芸術家肌で腕のいいハリムのもとに次々に
舞い込む注文をさばくため、ユーセフ(アイユーブ・
ミシウィ)と名乗る若い男性を助手として雇うことにする。
ところが、ミナは次第にハリムがユーセフに向ける視線が気になるようになる。
そんな感情を押し込めるようにミナはハリムと夫婦の時間を楽しもうとするが、ミナには胸に
秘めていることがあった。
病気が進行し、余命を悟ったミナは夫のためにある決断をする。
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ウィリアム・テル(オスカー・アイザック)は米国軍刑務所に10年間服役し、独学で
「カード・カウンティング」と呼ばれるカードゲームの勝率を上げる裏技を習得する。
出所したウィリアムはカジノを渡り歩いていたが、ギャンブル・ブローカーのラ・リンダ
(ティファニー・ハディッシュ)に誘われ、大金が稼げるポーカーの世界大会へ出場する
ことになる。
ライター:能登春子
6月2日より全国ロードショー
この忌まわしい現実に対してコミュニティーの女性たちはついに声を上げる。
女性全員で「1.赦す」「2.この地に留まり、男たちと戦う」「3.この場を去る」という選択肢の中から
投票を行うと、「1」が少なく、「2」と「3」が同数だった。
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2022年製作/92分/韓国 原題:The Novelist's Film 配給:ミモザフィルムズ
やがてYouTubeの視聴者が家に押し掛けるようになり、コニーとの生活が脅かされたマルセルは
YouTubeの配信を止めるが、なんとテレビ番組『60ミニッツ』から、マルセルに出演オファーが入る。
ベルリン国際映画祭銀熊賞
3年連続受賞の快挙!!
監督・脚本を手がけたのは女流監督マリヤム・トゥザニ。
日本で初めて公開された記念すべきモロッコ映画『モロッコ、彼女たちの朝』('19)は
彼女の監督デビュー作である。
ウィリアムは普通に暮らそうとしていたが、青年カーク(タイ・シェリダン)により忌まわしい過去へ
引き戻される。
カークはかつて米軍刑務所いたカークの父がゴード(ウィレム・デフォー)という男のせいで
死へ追いやられたことからゴードに復讐を誓い、その手助けをウィリアムに頼む。
ゴードはウィリアムにとっても深い因縁のある男だった。
自らの尊厳を守るための女性たちの話し合い
今なお続く、忌まわしい問題を静かに問いかける
2018年に出版され、高い評価を受けたカナダ人作家
ミリアム・トウズの同名小説を映画化。
『モロッコ、彼女たちの朝』は高い評価を受け、2作目となる本作も2022年
カンヌ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞、米アカデミー賞外国語映画賞の
モロッコ代表になるなど、世界的な注目を集めている。
本作はポール・シュレイダーが脚本・監督を務めた
スリラー映画。
マーティン・スコセッシが製作を務めており、カード・
ギャンブルの世界を舞台に、心に傷を抱えた男の
ハードなドラマに仕上がっている。
[6月4日アップ]
しかし、1人の少女が寝室に忍び込む青年を発見したことから事態が動く。
青年は警察に逮捕されるが、2日間で保釈されることになっていた。
このコミュニティーでは少女たちへの性暴力は公然と行われていたのだ。
https://longride.jp/bluecaftan/index.html
まず、アーミッシュに代表される閉鎖的なコミュニティーが今なお続いていることに驚かざるを
得ない。
女性には教育の機会がないなど、徹底的な男尊女卑の世界だが、それでも“受け入れれば”
生活には困らない。しかし、果たしてそこが安住の地なのだろうか?
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ウィリアムを演じるのは『スター・ウォーズ』続三部作の主要キャラクターの1人、
ポー・ダメロン役で人気を集めたオスカー・アイザック。
米国軍刑務所というアメリカの“闇”を明らかにした意欲作である。
脚本・監督を手がけたのは、『死ぬまでにしたいこと』
(’02年)の女優サラ・ポーリー。
長編映画監督デビュー作『アウェイ・フロム・ハー 
君を想う』(’06年)など製作者としても豊かな才能を
発揮するポーリーの冷静な目が鋭く光っている。
http://transformer.co.jp/m/cardcounter/#
ひどい虐待が行われているであろう米国軍刑務所での不穏なシーンから映画は始まる。
そこで10年を過ごしたウィリアムは一体どんな男なのか? 
物静かながら、どこか狂気を感じさせるウィリアムの運命の旅路がクールなカードゲームシーン
とともに描かれる。
トウズが2005~09年にかけて南米・ボリビアの
とある宗教コミュニティーで実際に起こった出来事に
着想を得たという小説は、性暴力を受けた女性たちの
決断を描いている。
広島で両親とともに暮らす桐野夏月(新垣結衣)は大型ショッピングモールに勤めて いる。
あまり人付き合いがよくないのは、特殊なフェティシズムを抱えているからか。
だが、鬱々とした毎日を過ごす中、中学校の同級生・佐々木佳道(磯村勇斗)が広島へ戻って
きたことを密かに喜ぶ。
横浜で働いていた佐々木は会社の人々と馴染めず、両親が亡くなったのを機に広島へ戻って
きたのだ。
ライター:能登春子
10月20日より全国ロードショー
[10月14日アップ]
そんななか、アーネストはオセージ族のモリー(リリー・グラッドストーン)と恋に落ちる。
結婚の意思を固めたアーネストに対し、ウィリアムはモリー一族の財産を得るチャンスと捉え
恐ろしい計画を企てる。
https://bitters.co.jp/seiyoku/#modal
しかし、結婚契約書の作成を依頼された放蕩者の弁護士ダンカン・ウェダバーン(マーク・ラファロ)
が美しいベラを気に入り「一緒に旅へ行こう」と誘惑する。
そして、「世界を自分の目で見たい」と望むベラはダンカンとともにヨーロッパの旅に出る。
世界各地を襲った未曽有の大災害により、韓国・
ソウルも壊滅状態となる中、唯一、崩落を免れた
高層マンションで、生き残るための壮絶な争いが
繰り広げられる。
壮大なスケールで描かれる韓国発のパニック
スリラーだ。
映画冒頭では、まだ無知なベラがさまざまな国での体験や人々との出会いを通して
成長していく姿が描かれる。
端正な顔立ちのシャラメが演じるウォンカは純粋無垢で、目を輝かせてチョコレート作りに励む、
本当に“良いヤツ”。
チョコレートが大好きな気持ちを歌い踊るミュージカルシーンがふんだんにあり、アイドル的
人気を誇るシャラメのカッコよさが際立っている。
悪魔祓いの恐るべき光景を、まざまざと見せつけた
オカルト・ホラー映画の金字塔『エクソシスト』。
1973年12月のアメリカ公開から50年の節目となる
タイミングで、新たな『エクソシスト』伝説が幕を
開ける。
死が迫る極限状態でのサバイバルを描いた映画は数多いが、本作の恐ろしいところは、
ユートピアを守ろうとする人々が次第に邪悪に見えてくること。
朽ち果てたマンションや廃墟と化した街中での争いは、まるでゾンビ映画のように不気味で怖い。
単なるサバイバル劇に留まらず、とある秘密が隠されており、どんでん返しの醍醐味が
味わえる。
2022年3月には人種差別に基づく白人による黒人への
リンチを連邦法の憎悪犯罪とする「エメット・ティル
反リンチ法」が成立。
無念の死を遂げた少年は、アメリカに今なお根強く残る
人種差別の完全撤廃への道筋を照らしている。
『白頭山大噴火』(’19年)、『非常宣言』(’22年)など、アクション映画への出演が続く
イ・ビョンホンが、得体の知れないユートピアの指導者を演じ、ミステリアスな雰囲気を
高めている。
本作は「エメット・ティル事件」の顛末を初めて劇映画化。
この事件がなぜ法律名になるほどの出来事だったのか。
それは、最愛の息子を亡くした母親の衝撃的だが勇気
ある決断が多くのアフリカ系アメリカ人の心を動かした
からだ。
そして、今観てもなお、多くの人々の心に届くはずである。
タイトルの『TILL』とは、1955年、黒人差別が根強く残る
アメリカ南部のミシシッピ州で、白人のリンチで殺害
された14歳の黒人少年の名前。
アメリカでは「エメット・ティル事件」として大きなニュース
となり、1960年代の公民権運動を前進させる契機と
なった。
ナポレオンの台頭から失脚までの歴史が、1人目の妻ジョゼフィーヌとの愛憎入り混じった
関係を絡めて描かれる。
ナポレオンのドラマチックな恋愛劇は斬新な解釈で、この映画のメインテーマであるが、
2人の複雑な愛の世界に入り込めない人もいるかもしれない。
名門・法都大学のロースクールでは、生徒たちの間で
“無辜(むこ)ゲーム”と呼ばれる法廷ゲームが行われて
いた。
それは、3名のプレイヤーが被害者(告訴者)・加害者・
審判者として参加し、加害者の犯した罪を被害者が
順序立てて証言した後、審判者がどちらに本当に罪が
あるのかを判断するゲーム。
被害者の証言の仕方によっては、被害者が“無辜(罪の
ない者)”に罪を着せたとして負け、加害者が無罪放免
となり、勝つことになる。
つまり真実がゆがめられてしまうのだ。
[10月29日アップ]
ライター:能登春子
11月10日より全国ロードショー
オフィシャルサイト
横浜地方検察庁の検事・寺井啓喜(稲垣吾郎)は、不登校のインフルエンサーに影響された
小学生の一人息子・泰希が自分も学校に行かずに動画配信を始めたことに困惑し ていた。
そして、息子の希望を尊重した妻・由美(山田真歩)も動画配信にのめり込み、家庭は
ぎくしゃくしていた。
オフィシャルサイト
1920年代、退役軍人のアーネスト(レオナルド・ディカプリオ)が地元の有力者である叔父
ウィリアム・“キング”・ヘイル(ロバート・デ・ニーロ)を頼り、オクラホマ州に移り住む。
そこでは、石油発掘による鉱業権を得て裕福になったオセージ族のオイルマネーを狙い、
白人の投機家たちによる恐怖支配がおこなわれていた。
不正な後見人制度や結婚でオセージ族の財産を得ようとする白人たちがいるなか、
オセージ族の人々の不可解な死が相次いで起こる。
そんな中、この『エクソシスト』新章は、本作を含めた全3部作になる予定といわれている。
https://exorcist-believer.jp/
https://www.napoleon-movie.jp/
稲垣吾郎がマジョリティの代表のような“普通”の家庭の父親を淡々と演じている。
ほかの4人からはマイノリティの苦悩がひしひしと伝わってくる。
特に、特殊な性癖を持ち、鬱屈とした思いを抱える夏目を演じた新垣結衣に注目だ。
監督は岸善幸、脚本は港岳彦。
『あゝ、荒野』(’17年)を手がけた気鋭コンビが放 つ問題作である。
スコセッシ監督にとっては初の西部劇ともなる本作は、
主演にレオナルド・ディカプリオ、共演にはロバート・
デ・ニーロというキャストの顔ぶれにも期待が高まる
話題作である。
3つの異なる環境で、“特殊”な事情を抱えた人々が“自分らしい”生き方を模索する姿が
描かれる。
但し、彼らは本当に“特殊”なのだろうか。ただ、人と違う側面があるに過ぎない。
でも、そのために人の目を恐れている。
おそらく、そのような感情を持ちながら、生き辛さを感じている人は多いのではないだろうか。
ところがジョーは仕事に失敗してしまう。
そうして無鉄砲なジョーが思いついたのは、大金を持つ高城を襲うことだった。
ゲーマーからプロのカーレーサーへの挑戦
本格的なカーレースシーンが楽しめる
物語の中心になるのは、どんどんと悪の道へと突き進むネリとジョーの行く末。
脚本も手がけた原田監督は、原作では男性だった主人公を女性へと変更。
幼い頃から壮絶な経験をしてきたネリを通し、傲慢な強者がはびこる歪んだ現代社会を懸命に
生きようとする弱者の“あがき”を鮮やかに描いてみせた。
裏組織を相手に、物おじもせずに飄々と振舞うネリを安藤サクラが力強く演じている。
ソニーのゲーム機、プレイステーションのドライビング
ゲームソフト「グランツーリスモ」は、本物さながらの
カーレースが体験でき、世界的な人気を集めている。
今の世の中、誰もが何の因果で社会の底辺へと転落するか分からない。
社会状況や人間関係が影響し、“普通”と思われる人が犯す物騒な事件が
増えている中、あまりに生々しく気持ちの滅入る題材ではあるが、
“正しく生きること”の大切さを痛感させる。
覚悟を持って、ぜひ観てほしい作品だ。
本作は、そんな無謀ともいえる「GTアカデミー」を経て、
現在カーレーサーとして活躍するヤン・マーデンボロー
をモデルに、ゲームの可能性を信じて夢を実現させた
男たちのドラマである。
[8月27日アップ]
ひっそり生きてきた小さな貝たちが大きな人間世界で経験する出来事がコミカルかつ、
エモーショナルに描かれる。
PC画面に映る自分に感動したり、ディーンとふざけあったり、家族を探しに車で街へ
繰り出したりと、マルセルにとって初めての人間社会は刺激的だが、ほろ苦さも感じる。
ライター:木香圭介
6月30日より全国ロードショー
前時代的な衣装に身を包む女性たちの姿から昔話のような印象も
受ける。
けれども、2017年、ハリウッド女優たちが声を上げた「#Me too」
ムーブメントでようやく世界的に広がった、今なお続く闘いの物語である。
製作を手がけるのは、出演もしている女優のフランシス・マクドーマンド。
製作総指揮にはブラッド・ピットも名を連ねている。
性暴力に限らず、弱者をいたぶる卑劣な行為がはびこる世の中に
一石を投じた作品として、ぜひ観てほしい。
https://www.vatican-exorcist.j
現実世界ではトップアイドルや人気俳優として輝くような活躍を見せる人が、複雑な因縁に
囚われたミステリアスな若者たちを力演。
曰くありげな無辜ゲームの不気味さも手伝い、映画は終始、陰鬱なムードが立ち込める。
人にはそれぞれの異なる性質が備わっている。
けれど、それが大多数の人と同じ性質でないと
気づいたとき、人は本当の自分を隠して生きて
しまうようになる。
こうして、“生き辛い世の中”が生まれる。
https://houteiyugi-movie.jp/
誰が悪いのか。何が正しいのか。
決して知られてはならない真実を覆い隠すように、いくつもの企みが
仕掛けられている。
幾重にも張り巡らされた伏線がつながっていくクライマックスでは、
ちょっとしたカタルシスを味わうことができる。
本作で描かれるのは家庭環境や性的志向、容姿など、
“自分では選べない”背景を持ち、苦悩する5人の姿。
多様性の時代とは名ばかりの同調圧力がはびこる
世の中で、“本当に人とわかり合うこと”とは、どういう
ことなのかを問いかける。
カセットテープという昭和的なモチーフが令和の時代に再び人気を博しているという。
“呪いのカセットテープ”という使い尽くされた恐怖アイテムの破壊力は健在だ。
古びたカセットテープから流れるノイズまじりの不安定な声や歌は、過去の怨念を想起
させるのにはぴったりで、やっぱり怖い。
さまざまなテクノロジー機器にトランスフォーム(変形)
できるロボット生命体“トランスフォーマー”たちの
戦いを描く、大人気アクションエンターテイメント映画
シリーズ7作目。
清水監督が共同脚本を手がけたストーリーは、やがて歌を愛する女子中学生の過去へと
たどり着き、壮絶なクライマックスが待ち受ける。
これまでは車にトランスフォームするロボット戦士
“オートボット”の活躍が描かれていたが、本作では
ロボットからゴリラやチーターなどの動物にトランス
フォームする“ビースト”が新たに登場。
南米・ジャングルを舞台に、オートボットを助け宇宙最悪
の敵と戦うその勇姿は、まさに“ビースト覚醒”だ。
大泉洋が落ち着きのある演技をする一方で、木部を演じる宮藤官九郎が騒動を巻き起こす
コメディリリーフとして作品を盛り上げている。
昭夫も木部も共感必至のキャラクターとなっているのは、さまざまな人間の機微を捉えてきた
山田監督の手練れの演出によるものだろう。
“呪いのカセットテープ”から流れる歌とは?
GENERATIONS主演の本格ジャパニーズホラー
ジャパニーズホラーの巨匠・清水崇監督の最新作は、
人気ボーカルダンスグループ・GENERATIONSが
本人役で主演するホラー映画。
不気味な歌が吹き込まれた1本のカセットテープを
聞いたGENERATIONSのメンバーたちが恐怖の
出来事に巻き込まれてしまう。
監督は『グリード 炎の宿敵』(’18年)のスティーブン・ケイブル・Jr.。19歳の時に
1作目を観て、「すぐにファンになった」というケイブル監督の熱い思いと若々しい
視点が映画に勢いを与えている。
製作にはアクション映画のヒットメーカー、マイケル・ベイ、製作総指揮には
スティーブン・スピルバーグが名を連ねている。
1989年、夫を亡くしたシングルマザーのジュリア
(アレックス・エッソー)は、修復の仕事に携わるため
2人の子どもたちを連れて、スペインのサン・セバスチャン
修道院へやってくる。
オフィシャルサイト
マルセルは民泊ができる一軒家で、おばあちゃんのコニーと暮らしている。
以前は家族や仲間たちと賑やかに暮らしていたが、ある日、2人を残して、みんないなくなって
しまったのだ。
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著名な小説家だがスランプに陥り長らく執筆から遠ざかっているジュニは、音信不通に
なっていた後輩を訪ねるためソウルから離れた閑静な町の河南市へやって来る。
そこで偶然知りあった元人気女優ギルスに興味を抱いたジュニは、彼女を主演に短編映画を
制作したいと提案。
かつて成功を収めながらも人知れず葛藤を抱えてきた2人は、意気投合して映画制作を
することにする。
強い絆で結ばれた夫婦の切ない愛の行方
神秘の国モロッコから届いた大人のラブストーリー
日本でモロッコの長編映画が初めて公開されたのは、
今からわずか2年前の2021年というから驚きだ。
それほどまでにモロッコは日本から遠く離れた国
なのだろうか。
実はハリムは同性愛者だが、ミナとハリムは強い愛と絆で結ばれていることがわかる。
病気で苦しむミナを献身的に支えるハリムに対し、ミナはユーセフとの愛を後押しする。
死期が迫る中、ハリムの幸せを心から願う健気なミナの姿に胸が熱くなる。
ライター:能登春子
6月16日より全国順次ロードショー
ライター:能登春子
6月16日より全国ロードショー
車からロボットへ変形するトランスフォームシーンは相変わらず小気味よく、カッコイイ。
さまざまな特徴を備えたロボットたちが縦横無尽に暴れ回る、スケールの大きなアクション
シーンが見どころだが、本シリーズが2007年の1作目以来、16年にわたり愛されているのは、
心を持つロボットたちが魅力的だからだろう。
ラッセル・クロウがオカルト・ホラーに挑む
実在のエクソシストと悪魔との壮絶な闘い
ヴァチカンのチーフ・エクソシストとして、2016年に
91歳で亡くなるまで、数万回もの〈悪魔祓い〉を行った
ガブリエーレ・アモルト神父。
その体験を著し、ベストセラーを記録した回顧録
『エクソシストは語る』をベースにした、本格派の
オカルト・ホラー映画だ。
正義の味方オートボットに加え、新たに登場した勇敢なビースト勢力“マクシマル”の戦士たちは
とても渋くて、カッコイイ。
新たな敵となる“テラーコン”との壮絶な戦いを描くアクションシーンでは、強いだけでなく、
仲間を思う優しさにあふれたトランスフォーマーたちの姿に思わず胸が熱くなる。
〈悪魔祓い〉がヴァチカンの仕事として現代まで実際に行われていたことに驚かされるが、
本作ではカトリック教会が封印してきた秘密や、従軍経験のあるアモルト神父の過去、
さらにアモルトに協力するトーマス神父(ダニエル・ゾヴァッド)が経験した悲しい恋など、
ミステリー要素を交えて悪魔の存在にリアリティをもたらそうとしている。
マルセルは体長2.5センチの小さな貝。
ちょこんと付いた足にきちんと靴を履いて、
ちょこちょこ歩く姿はたまらなくかわいく、
マルセルの一挙手一投足に目を細めて
見入ってしまう。
ホラー映画初主演のラッセル・クロウは、まるで晩年のショーン・コネリーのような風貌で、
悪魔にも動じない威厳あるアモルト神父を大熱演。
悪魔との激しいアクションシーンでも重厚感のある演技を披露している。
小さな貝が堂々のスクリーンデビュー!
大きな世界へ飛び出す勇気をくれる感動作
アクション映画ファンには、やっぱりたまらないシリーズだ。
IMAXでの上映もあるので、異次元のロボットたちの戦いを思い切り楽しんでほしい。
ティーンエイジャーの娘エイミーは反抗期で扱いづらく、
幼い息子のヘンリーは父の死のショックでふさぎ込み、
1年もの間、まったく話せなくなっていた。
https://tf-movie.jp/
映画を通して、正義を追求するスコセッシ監督の渾身の一作といえるだろう。
https://kotfm-movie.jp/
原作は2017年に刊行されたジャーナリスト、ディヴィッド・グランの犯罪ノンフィクション
『花殺し月の殺人 インディアン連続怪死事件とFBIの誕生』。
グランが調査した細かい事実を積み重ね、膨大な長編となった原作を丁寧に再現しようたため、
映画も長尺になったようだが、実は映画には大胆な脚色が加えられている。原作の主人公は
オセージ連続殺人の調査に乗り出すFBIの特別捜査官トム・ホワイトで、タイトルにもある通り
FBI発足時の舞台裏を主軸にしたものである。
企画当初は“ヒロイック”なFBIの刑事ドラマとして、ディカプリオがトム・ホワイトを演じる予定
だったという。
ライター:能登春子
10月6日より全国ロードショー
穏やかな時間の中で育まれる一途な愛
二宮和也と波瑠が紡ぐピュアなラブストーリー
[10月1日アップ]
映画の序盤は実際に会って話したり、いろんなことを経験しながら距離を縮めていく2人のピュアな
日常がゆったりとしたテンポで描かれる。
2人の“アナログ”的な付き合い方はもどかしいけれど、なんだか新鮮にも映る。
特に海辺での告白は、まさかの“糸電話”! ロマンティックな海辺のシチュエーションを効果的に
使ったシーンがとてもいい。
ライター:能登春子
9月29日より全国ロードショー
[9月17日アップ]
言葉巧みなウィリアムに翻弄され、アーネストがオセージ族連続殺人に巻き込まれていく過程が
描かれる。
モリーの母や3人の姉妹たち、そしてモリーまで……。他にも、邪魔な者たちを次々に排除していく。
アーネストは実行犯ではなく、殺し屋との交渉をしているだけの“使いっぱしり”。
そんな単純で自堕落で日和見的なアーネストを、ディカプリオがいやらしさ全開で演じている。
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初めのうち、喫茶店でコーヒーを飲みながらとりとめのない話をしていた2人は、やがて焼き鳥屋で
お酒を飲んだり、そば屋のそば打ちイベントに参加したり、海に行ったりと楽しい時間を重ねていく。
そんな中で、清楚で穏やかなみゆきに惹かれた悟は、彼女の素性も知らぬまま彼女にプロポーズ
することを決意する。
トム・ホワイト(ジェシー・プレモンス)率いるFBIが捜査に乗り出した映画後半では、FBI、
アーネスト、そしてウィリアムら3つ巴のスリリングな心理戦が繰り広げられる。
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ある日、高齢者の女性の特殊詐欺に失敗した高城とネリは、大阪府警の佐竹刑事(吉原光夫)らに
追われることに。
そんなとき、ネリの血のつながらない弟・ジョー(山田涼介)がネリの前に現れる。
ネリは犯罪歴のあるジョーを使ってくれるよう高城に頼むが、手っ取り早くお金を稼ぎたいジョーは、
裏社会での黒い仕事を仲介する林田(サリngROCK)から殺しの仕事を引き受ける。
ライター:能登春子
9月16日より全国ロードショー
やはり見応えがあるのは、エジプト遠征や皇帝ナポレオンの戴冠式、ロシア遠征、
ワーテルローの戦いなど、史実を再現したシーン。
11台のカメラを使い、8000人以上のエキストラで撮影されたという壮大なスケールの
戦闘シーンでは、リドリー節全開の生々しいアクションが展開される。
楽しそうな笑顔の中にも、どこか陰を感じさせるみゆきがなぜ携帯電話を持っていないのか。
そして、なぜ悟の前から姿を消したのか。みゆきの切ない事情が終盤に明かされる。
特殊詐欺グループの内実をリアルに描いた黒川博行
原作の傑作クライムサスペンス小説『勁草』を、
『クライマーズ・ハイ』(’08年)、『燃えよ剣』(’21年)
など、骨太なドラマに定評のある名匠・原田眞人監督が
映画化。
気のいい悟を演じるのは自然な演技に定評のある二宮和也。
波瑠はどこか儚げな印象のあるみゆきにぴったりだ。
時代に流されない“アナログ”な2人の姿に好感が持てるのは、絶妙にさりげない俳優2人の
妙演の賜物だろう。
特殊詐欺グループの受け子のリーダーとして暗躍する
女性・ネリを主人公に、社会の最底辺へと転落した者が
たどり着く、裏社会の脅威と恐怖をまざまざと見せつける。
素朴な2人の愛を後押しする悟の友人には桐谷健太と浜野謙太、
悟の母親には高橋惠子、「ぴあの」のマスターにはリリー・フランキーなど、
味のある俳優たちが脇を固めている。
仕事も家庭も思い通りに行かない昭夫とは対照的に、福江はなんだか生き生きとしている。
髪を明るく染め、艶やかなファッションに身を包み、ホームレスを支援するボランティア団体で
仲間たちと楽しそうに活動している。
悩める中間管理職の昭夫を中心に、決して良いことばかりではない人生をがんばって生きようと
している普通の人々の姿が温かな笑いとともに描かれる。
福江が生き生きとしているのは、恋をしているから。
ボランティア仲間の牧師・荻生(寺尾聰)に会うだけでうれしそうな福江のかわいらしいこと。
少女のように恋にときめく一方で、悩める家族たちにそっと寄り添う温かい母親の姿を体現する
福江を、吉永小百合が軽やかに演じている。
吉永のボーイッシュなショートカットがとても新鮮だ。
[8月20日アップ]
ライター:能登春子
8月11日より全国ロードショー
割烹着を着て、寡黙な父とともに稼業にいそしんでいた昔の母を知る昭夫にとり、福江の変化は
違和感しかない。
しかし、妻や娘、さらに昭夫を追って実家にやってきた木部などとの問題に対処する中で、昭夫は
母の存在に救われるようになる。
オフィシャルサイト
GENERATIONSのマネージャー、角田凛(早見あかり)は、極秘裏に小森を探しだすために
探偵の権田(マキタスポーツ)に調査を依頼する。
権田に与えられた調査期間はライブ開催までのわずか3日間。
権田は他のメンバーたちが宿泊するホテルに滞在し、白濱亜嵐や片寄涼太らメンバーたちから
小森の失踪前の様子を聞き出す。
すると、メンバーたちはそれぞれ不審な行動を取り始める。
ライター:能登春子
8月4日より全国ロードショー
新たなトランスフォーマーたちが大活躍
パワーアップしたアクションシーンが楽しい!
監督は異色のSFアクション映画『第9地区』(’09年)のニール・ブロムカンプ。
https://www.gt-movie.jp/
ネリを追う大金持ちの投資家・胡屋(渕上泰史)を含めて、人の痛みが
分からないサイコパスなキャラクターたちがうごめく物語は本当に怖い。
2008年、日産はリアルなドライビングテクニックが
必要な「グランツーリスモ」を巧みに操るトップゲイマー
にドライバーとしての素質を見い出し、彼らをプロの
カーレーサーとして育成するプログラム「GTアカデミー」
を開始した。
オフィシャルサイト
ある日、大学生の娘・舞(永野芽郁)を連れて出ていった妻から昭夫へ「舞が来ていないか?」
と連絡がくる。
舞の行方を捜して、母・福江(吉永小百合)が1人で暮らす向島の実家を訪れた昭夫は、そこで
舞を見つける。
「家に帰りたくない」という舞はしばらく福江の家で暮らすことになったため、昭夫も度々、
福江の元を訪れるようになる。
その後、ヤンは「GTアカデミー」の地区予選大会を1位で通過し、トッププレイヤー10人が
集められた「GTアカデミー」への参加を果たす。
昭和時代から日本の家族の姿を撮り続けてきた
山田洋次監督が、令和時代に贈る母と息子の物語。
東京の下町・向島を舞台に、ユーモアとペーソス
あふれる極上の人情喜劇が繰り広げられる。
一方、日産のマーケティング担当、ダニー(オーランド・ブルーム)は「GTアカデミー」の創設に
奔走し、かつて伝説的なドライバーだったエンジニアのジャック(デヴィッド・ハーバー)を指導者
として迎える。
日本映画界の重鎮、山田洋次監督と
吉永小百合が贈る、癒しの人情喜劇
https://www.bad-lands-movie.jp/
ロンドンのティーンエイジャー、ヤン(アーチー・マデクウィ)は車が大好きでいつかドライバーに
なることを夢見ていた。
「グランツーリスモ」に明け暮れるヤンはかなりの腕前になっていたが、堅実な父親からは
「ゲームばかりしていないで現実を見ろ」とたしなめられる。
ライター:能登春子
9月1日より全国ロードショー
ゲーマーからカーレーサーになったというのは驚きの事実である。
父親の冷たい目、仲間たちとの競争、厳しいジャックとの友情、
デビュー戦での事故、そして、ル・マンへの挑戦。
ヤンが苦悩しながらもレーサーの夢に向かって挑戦するストーリーは
ちょっと薄味だが、レースシーンこそ本作の主役。
本物のレースカーを、本物のドライバーたちが運転するレースシーンは
迫力満点だ。
スタントドライバーの中には、本作のモデルとなったヤン・マーデンボロー
もおり、自身のカーレースシーンのスタントをしている。
大企業の人事部長を務める神崎昭夫(大泉洋)は
頭の痛い日々を送っていた。
仕事ではリストラを推進する会社の意向に従わざるを
えず、リストラ対象者の友人・木部(宮藤官九郎)から
逆恨みされてしまう。
また、家庭では離婚の危機にあった。
監督と脚本を手がけたディーンは本人役で出演しており、共同脚本のジェニー・スレイトは
マルセルの声を演じている。あどけないマルセルの声もかわいらしくて、胸がキュンとする。
前作『あなたの顔の前に』で主演したイ・ヘヨンが
小説家ジュニを演じ、ホン監督の公私に渡る
パートナーのキム・ミニが女優ギルスを演じる。
共演は、ソ・ヨンファ、クォン・ヘヒョ、チョ・ユニ、
キ・ジュボンらとホン監督作の常連俳優が顔を
揃えた。
キャラクター、ストーリー、映像とすべてが良質。小さなマルセルの、ささやか
だけど最高の生活をぜひ大きなスクリーンで観てほしい!
[6月18日アップ]
実写映像とストップモーションアニメーションを融合し、手作りの温もりに
溢れた本作は製作に7年の歳月を費やしているという。
“魂の死”を受け入れながら生きていくことの理不尽を、読み書きさえできない非力な女性たちが
一生懸命に話し合う。
8人の女性たちによる納屋での議論が淡々と続くが、さまざまな立場や経験からくる言葉には
説得力があり、深く考えさせられる。
https://womentalking-movie.jp/
そして、最終的な決断はさまざまな世代や立場の女性8人が納屋に集まり、話し合いで決める
ことに。
女性たちに許された時間は青年が保釈されるまでの2日間だった。
https://marcel-movie.asmik-ace.co.jp/
長年、男性映画監督を主人公にした作品を作り続けてきたホン・サンス監督は、キム・ミニと
出会ってから、主人公を女性にした作品に変わった。
今回は女性小説家が主人公だけど、いきなり短編映画が製作したいと言い出して、本当に
映画を作ってしまうという物語。
なので、以前の映画監督を主人公にしたパターンに戻ってしまった。
ミナとハリムの日常が淡々と描写される。
2人が置かれた状況を知るために、かなり想像力を求められるが、映像が物語を語る、まさに
映画的な世界はシンプルでとても心地よい。
[6月11日アップ]
いつもは、会話劇、一旦途切れて会話劇、また途切れて更に会話劇と、
とりとめのない話で進んでいくのだが、今回は最初から1本の筋ありで
進行している。
ミナ(ルブナ・アザバル)と夫のハリム(サーレフ・バクリ)
は、夫婦2人でカフタンと呼ばれる伝統衣装の仕立て屋を
営んでいる。
寡黙なハリムは衣装の袖や飾りボタンなどに美しい手刺繡
を施すカフタン職人で、快活なミナは接客係として店を
切り盛りしていた。
https://mimosafilms.com/hongsangsoo/
文明の発達とともによりよい時代になるはずが、戦争、不景気、物価高、SNSでの誹謗中傷、
コンプラの強化など、生き辛さも一層増していくような現代。昔ながらの人情が息づく下町での、
ささやかな物語は心に深く沁みわたる。
それにしても、御年91歳の山田洋次監督の創り出す作品世界は本当に貴重である、
と再認識させられる。
不気味な修道院は恐怖の舞台に打ってつけで、何が起こるか分からないハラハラドキドキの
展開が堪能できる。
最も驚かされるのは、悪魔に憑りつかれるヘンリーを演じた12歳の子役ピーター・デソウザ=
フェオニー。
特殊メイクを施し、しゃがれたうなり声を上げ、恐ろしい悪魔を見事に演じ切っている。
植木鉢の中に置かれている貝殻を主人公に、映像
クリエイターのディーン・フライシャー・キャンプが
2010~14年にかけてYouTubeに公開した短編作品は、
累計再生回数5000万回を記録。
愛らしくて、好奇心旺盛で、聡明で、ハートフルな
マルセルの愛と勇気の物語が長編映画になって登場
した。
今年は、一世を風靡した映画『エクソシスト』(’73年)の公開から50年。
不思議な魔力がみなぎるオカルト・ホラーはやっぱり面白い!
新たなエクソシスト伝説に期待したい。
イスラムの戒律ではタブーとされる同性愛を盛り込んだ野心的な作品だが、伝えたいことは、
勇気を出して自分らしく生きることだ。
ミナの愛を受けて、ハリムがとった行動とは?
ミナを演じたルブナ・アザバルは壮絶なダイエットを行い、病気で次第にやせていくミナを体現。
女性らしい身体と共に夫からの愛が失われることを恐れ、哀しみながらも、強く生きようとする
ミナを好演している。
また、自らの愛の形に苦悩するハリムを演じたのは『迷子の警察音楽隊』(’07年)の
サーレフ・バクリ。
『タクシードライバー』のコンビが再び描く
アメリカの“闇”に傷つけられた男の狂気の
ドラマ
マーティン・スコセッシ監督の傑作ドラマ
『タクシードライバー』(’76年)の脚本家
として注目を集めたポール・シュレイダーは、
以降、『アメリカン・ジゴロ』(’80年)、
『魂の行方』(’21年)など、脚本家兼監督
として活躍している。
オフィシャルサイト
2010年、自給自足で生活する、あるキリスト教一派の村で、少女たちの体に次々と異変が
起こり出す。
朝目覚めると、寝る前にはなかったアザができていたり、出血をしていたり……。
驚く少女たちに対し、彼女らの母親たちは自分の娘を抱きしめることしかできなかった。